日本カー・オブ・ザ・イヤー記録

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第42回 2021 – 2022 デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー

2021 - 2022 デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー

BMW 4シリーズ
(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ)

ビー・エム・ダブリュー株式会社

青山 尚暉

ブランド モデル 点数
シボレー コルベット 6点
ホンダ ヴェゼル 4点

国産車ではヴェゼルを評価。欧州プレミアムSUVに匹敵する個性的なフロントフェイス、端正な直線基調のサイドビュー、トレンドを押さえたシャープなリヤコンビランプなどSUVにして美しくスタイリッシュ。輸入車ではC8コルベット。ミッドシップレイアウトによるエクステリアはアメリカンスポーツというより、世界のスポーツカーファンを唸らせるエキゾチックカーに分類できるスーパーカーデザイン。コクピットがコルベット初の右ハンドル仕様に完璧にデザインされているのも嬉しい。

安東 弘樹

ブランド モデル 点数
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 5点
DSオートモビル DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4 3点
シボレー コルベット 2点

まずはVWアルテオン・シューティングブレークに最高点を付けさせて頂きます。何処から見ても私には美しく感じられます。あるタレントさん所有の赤い同車が、いつも某テレビ局に駐めてあるのですが、いつも暫く眺めてしまいます(笑)。
DS7はシルエット、ディテール共に秀逸なデザインだと私は思います。以前、広報車を借りた際、駐車場に駐めて、帰ってきたら同車を見ていた若者が、これ、何てクルマですか?と訊いてきました。そういう事です(笑)。コルベットはミッドシップになってもカッコイイ!

飯田 裕子

ブランド モデル 点数
メルセデス・ベンツ Sクラス 5点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 5点

単なるワゴンと言わせない機能性に美しさを併せ持つアルテオン・シューティングブレークは、ワゴン・カーライフを楽しく頼もしく支えてくれるだろう。
メルセデスのフラッグシップの威厳と風格を美しくかつ滑らかに表現したエクステリア。ユーザー層の若返りも狙った明るいフルレザーのシートの採用も新鮮、大型HUDに投影されるARの最先端運転支援ぶりもインテリアデザイン(設計)の一部として特筆すべき魅力。

石井 昌道

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 5点
ホンダ シビック 5点

最近のホンダのデザインは、1970年代の北米で”We Make it Simple”と謳っていたキャンペーンのようにシンプルでクリーンになってきている。とくにシビックはデコラティブだった先代とは大きくかわった。MM思想はデザイン代が少なく、シンプル化と両立させるのは難しいようにも思えるが、シビック、ヴェゼルともに奇をてらわない水平基調をベースにしながら溌剌としている。良好な視界の確保との両立にも好感がもてる。

石川 真禧照

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 5点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点

国産車ではヴェゼル。最近のホンダデザインの中では、誰もが親しめるデザインを商品化した決断に対して。
輸入車ではBMW4シリーズ。伝統のグリルを大胆に変化させた勇気に対して。しかも日本人デザイナーが担当している。

今井 優杏

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 8点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 2点

伝統を継承しつつ新たなデザインを作り上げるということを、とりわけクルマで表現するのはとても難しいことだと思います。キドニーグリルを大胆に刷新させた4シリーズ、私は率直にカッコいいと思いました。アルテオンも淡麗辛口なデザインが素敵。

ウナ丼/宇並 哲也

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点
メルセデス・ベンツ Cクラス 3点
トヨタ MIRAI 2点

4シリーズ。フロント大開口祭りに参戦するにあたって、もともと個性的なキドニーをあえて強調するという大胆さにまずは惹かれます。一方で実際の製品化ではグリルと周辺造形を工夫し「グリル単体でも鑑賞にたえる存在感」を出して、いいモノ感を大きく高めている点が巧いなあと思うのです。
Cクラスは全長4.7mの中で高級さやロングノーズのスタイルを不足なく織り込み、かつ内装の光らせ方が最高です。
MIRAIはFCVに格好良さを持ち込んだところ。走行音のデザインも良いんでした。

太田 哲也

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

大胆で新鮮な新しい「顔」の登場

大谷 達也

ブランド モデル 点数
マツダ MX-30 EV MODEL 6点
ホンダ ヴェゼル 2点
DSオートモビル DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4 2点

コロナ禍の影響もあって、新たにクルマを購入するケースが増えていると聞く。そうした層には、環境問題の観点からこれまでクルマを購入しなかった人たちも多く含まれているはず。彼らが好むのは、旧来の性能や価格を誇示したデザインではなく、シンプルでいながら質の高いデザインだろう。マツダMX-30はその代表。ホンダ・ヴェゼルにも同様の考え方が見える。DS-7はこれらとはまったく異なるが、これまでクルマに関心がなかった層を振り返らせるデザインの力を備えている。

岡崎 五朗

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 7点
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 3点

SUVが「普通のジャンル」になりつつあるなか、若々しくスポーティーなルックスで新鮮さを巧みに表現。それでいて大人の審美眼にも応えるデザイン品質の高さを備えているのも評価した部分。どこかHR-Vを連想させるのもホンダのアイデンティティ表現として上手い。

岡本 幸一郎

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点
シボレー コルベット 3点
ホンダ N-ONE 2点

デザインというのは好みの問題だと思いますが、4シリーズの特徴的なフロントフェイスを個人的にはありだと思うので多めに配点しました。流麗なボディラインとの相性もよく、1960年代のBMWのクーペとの共通性も感じさせるという点で、BMWのクーペの顔として歴史的な整合性が取れている点も興味深く思っています。コルベットはミッドシップに生まれ変わっても「らしさ」を強く感じさせるデザイン力に対して、N-ONEはせっかくのデザインをあえて変えないという英断に対して配点しました。

小沢 コージ

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 3点
ホンダ N-ONE 2点

グリル自体のサイズは驚きはない。それ以上に、いままであり得ないディテールを大きくした部分に意義があり、インパクトは物凄い。デザインに正解はなく、本質的には常識や通説との戦いなのだと考える。その意味で、今回のBMW4シリーズは物凄い。

片岡 英明

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 4点
シボレー コルベット 4点
DSオートモビル DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4 2点

大きなデザインの変革期に、新しさを感じさせたのがシボレー・コルベットだ。フロントマスクなどにコルベットの伝統美を感じさせながらキャビンフォワードの近代的なスポーツカーに仕立てている。トレードマークのキドニーグリルを大胆にモディファイしたBMW4シリーズは顔だけに目が行きがちだが、フォルムのまとまりがいいなど、見応えのあるデザイン。DS7クロスバックは、ダイナミックなフォルムとインテリアの表現力に引かれた。

桂 伸一

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

衝撃的な新たなキドニーグリルと、BMW伝統のクーペスタイルを進化させつつ継承している事を評価する。

金子 浩久

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 7点
キャデラック CT5 2点
DSオートモビル DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4 1点

賛否両論の議論を巻き起こすことを恐れない、大胆なフロントグリルを造形したBMW4シリーズを高く評価します。ソツなく、無難なカーデザインがいかにツマらないものに陥ってしまうのかを、問題提起しています。キャデラックCT5を特に評価したいのはインテリアのデザイン。いたずらにデジタル化を進めることなく、コンサバティブでありながら、使いやすいドライバーインターフェイスを実現している。DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4はインテリアの素材遣いのセンスを高く評価します。

河口 まなぶ

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

デザインに関する賞はこれまで、デザインが優れていたり美しいものに対して与えられてきた。しかしながら今回のBMW4シリーズは、デザインが人々に与えるインパクトがいかに大きなものかを我々に教えてくれた。とにかくこのデザイン、強烈に印象に残るという意味で10点を配点した。

川島 茂夫

ブランド モデル 点数
シボレー コルベット 5点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 4点
ホンダ N-ONE 1点

プロポーションを激変させながら伝統的な要素を継承した外観もポイントのひとつですが、コルベットのデザインで印象深いのはジェット戦闘機のコックピットを思わせるインパネ周り。見た瞬間にそれと分かる個性を感じました。BMW4シリーズは多様なボディバリエーションとそれらがフロントマスクの牽引力等でシリーズとして破綻なく纏められていることに感心させられます。N-ONEは個性の継承が必須。大きく変化させられないにも関わらず、要所要所で時代性を盛り込む巧みさを評価しました。

河村 康彦

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 10点

好評を博した従来型のイメージを敢えて断ち切り、視界や使い勝手にも優れた新しいデサインを模索し、高いレベルで完成させた姿勢に対してトップ点を投じました。

木下 隆之

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 8点
三菱 アウトランダー 2点

キドニーグリルが印象的なアグレッシブな造形の中に、正統派クーベとしての美しさを備えている。官能的なデザインを高く評価しました。

日下部 保雄

ブランド モデル 点数
シボレー コルベット 4点
三菱 アウトランダー 3点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 3点

コルベットは実用性のあるラゲッジルームを実現しながら明快なスポーツカーデザインを成立させた点を評価した。
BMWは伝統のキドニーグリルを意欲的でアイキャッチャーなものに進化させた点を、アウトランダーは力強い面で構成されたSUVらしいスタイルと分かりやすい操作系をシンプルにまとめたインテリアに注目した。

九島 辰也

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 5点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 4点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 1点

グリルフレームのない大胆なデザインが個性的です。モダンファニチャーのような佇まいはとても都会的で、他にクルマにはない新しさを感じます。デザインから入ってクルマの購入につながるチカラを感じました。

工藤 貴宏

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 3点
キャデラック エスカレード 2点

大胆なフロントグリルで賛否両論となっている「4シリーズ」。好き嫌いが分かれるのは承知の上で、デザインでここまで話題性を持ったこと、そしてチャレンジングな試みを評価しました。「エスカレード」は外観フォルム自体は従来からの継承ですが、先進性を感じさせるヘッドライト&テールランプの処理や、半円状で湾曲した大型ディスプレイがドライバーを囲むインターフェイスの新しさに注目です。「アルテオン・シューティングブレーク」は理屈抜きに、素直にカッコいいと思えるスタイルに心を奪われました。

国沢 光宏

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 6点
ホンダ ヴェゼル 2点
シボレー コルベット 2点

4シリーズクーペは自動車デザインに於ける文法的な美しさがあると思います。高額な8シリーズと同じ雰囲気を500万円台で買えるのが何より素晴らしい!

五味 康隆

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 7点
シボレー コルベット 2点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 1点

見慣れるほどに(時間経過と共に)カッコ良いと思えてくる4シリーズの個性的なフロント周りを含めたデザインは、見飽きることのない要素となり購入した者の心を満たすはずなので評価しました。

こもだ きよし

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

カッコ良さを追求して創られたBMWの偶数の車名だが、新しい4シリーズでもそれは実現されていて、色気が溢れて魅力的だ。縦型キドニーグリルはリバイバルであるが、いま見ると逆に新鮮なデザインに思えておもしろい。

斎藤 聡

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

BMWのアイデンティティであるキドニーグリルを、4シリーズは積極的にBMWの顔としてデザインし、それでいながらフロントマスクだけが重くなることがなく、ボディと均整の取れたBMWらしい貌に仕上げているところにデザインの力を感じました。

斎藤 慎輔

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 6点
トヨタ MIRAI 3点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 1点

ホンダ・ヴェゼルはモデルチェンジ直後には、ホンダらしくないデザインとの印象を抱いたものですが、実はこれが今後のホンダデザインの方向性を強く示すものでした。視界要件などきっちりと機能を追求した上で複雑な線や抑揚を多様することなく、スッキリとしたデザインをエクステリア、インテリア共に貫いています。実際、Bセグメントらしからぬ上質感を携えており、新しいヴェゼルの魅力のひとつと捉えています。MIRAIはFCVでありながらしっかりとFRらしいプロポーションを得ていることを評価しました。

佐藤 久実

ブランド モデル 点数
シボレー コルベット 5点
DSオートモビル DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4 3点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 2点

ブランド史上初となるミッドシップレイアウトとなったが、一見してコルベットとわかるアイデンティティは継承しながら、ミッドシップらしい新しさも融合されデザインは、相変わらず、唯一無二のオーラを放っている。
時代が変わっても、パッケージングが変わっても、アメリカンスーパースポーツカーの王道をいくコルベットのブレないデザインフィロソフィは、デザイン・オブ・ザ・イヤーに相応しいと思う。

佐野 弘宗

ブランド モデル 点数
三菱 アウトランダー 10点

X字グリルの両端に縦型ヘッドランプを配するという新しい「ダイナミックシールド」は、ここ数年の三菱車がずっと取り組んできたテーマですが、今回のアウトランダーで三菱デザインが本当にやりたかったことに納得させられた気がします。垂直尾翼を思わせるリアクオーターピラーや背面タイヤをイメージしたバックドアの六角形など、三菱の伝統を受け継いだモチーフも違和感なく溶け込んでいます。また、大径20インチタイヤをあえてメインに据えて、このデザインを存分に生かす商品企画にも感心しました。

塩見 智

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

キドニーグリルはBMWのスタイリング上の最大の特徴であり大きな資産であると同時に大きな制約でもあるはず。歴代デザイナーはその運命から逃げず、手を替え品を替え活かし続けてきた。ここのところ続くグリルの大型化は、どのモデルでもまず我々をギョッと驚かせるが、市場に出回る頃には皆不思議と受け入れる。まるで昔からそうだったかのように。今回もそう。多分あれは漫才でいうつかみだ。強烈な鼻先で見る者の視線を引き寄せ、クルマ全体のプロポーションの美しさに気づかせる仕掛けなのだろう。

島崎 七生人

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 8点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 1点
メルセデス・ベンツ Sクラス 1点

いつ頃からかディテール過多なホンダ車のデザインを残念に思ってきたが、それがヴェゼルで一気に解消した。プレーンでサッパリとした佇まいは、今後の同社のデザインに期待を抱かせる。新しいSクラスも、Sクラスにしてのあの控えめさに好感がもてる。4シリーズはエレガントな佇まいがよく、新しい斬新なあのキドニーグリルは、今後どう“収斂”されていくかを注視したい。

島下 泰久

ブランド モデル 点数
マツダ MX-30 EV MODEL 7点
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 3点

最近のトレンドである、ハイテク感とぬくもり感ある自然素材の組み合わせによるモダンなインテリアを持つマツダMX-30と、日産ノート&オーラ。その上質感、先進感、居心地の良さを高く評価します。特にMX-30は端材から作られたヘリテージコルク、リサイクル素材を使ったシート地などサステイナブルな素材を多用し、BEVである車両のキャラクターと統一されたメッセージ性を打ち出している巧みさに感心させられました。

嶋田 智之

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 6点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 3点
ホンダ ヴェゼル 1点

BMWは昔から、綺麗な姿のクーペを作ることに長けていた。4シリーズのシルエットにも、ひと目で「綺麗だな」と思わせられた。なのにこの顔? と、最初は違和感を感じたものだった。なのに少し時間が経ち何度も見ているうちに、いつの間にか魅力的に感じている自分がいる。思えば2003年のE60型5シリーズのときもそうだった。最初のインパクトで終わらせずじっくりと説得力に変えていく術にも長けているのだ。

清水 和夫

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 6点
トヨタ ランドクルーザー 2点
プジョー 3008 GT HYBRID4 2点

ランクルはその大きさといい、顔の迫力はインパクトがある。とくにGRとトヨタの差別化もできている。プジョーの強みはしなやかなサスペンションの動きだけではなく、内外のデザインがとても洗練している。また、BMWは今回の4シリーズから始まる新しい顔が印象的。好き嫌いはありそうだが、いちどみたら忘れないという個性を持っている。2000年の7シリーズから始まったクリス・バングルのデザインイノベーションを思い出した。

鈴木 直也

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 6点
DSオートモビル DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4 4点

デザインの前衛性やクォリティの高さについて、DS7 CROSSBACK E-TENSE には突出した個性がある。クルマに興味がない人でも思わず振り向いてしまうような、強い磁力を持ったデザインだと思う。
ただ、ぼくのような凡人には、DS7はちょっと手に余る。個人的には「端正なたたずまい」と表現したいヴェゼルのデザインが好き。もちろん、お財布に優しい価格レンジもふくめて。

瀬在 仁志

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

BMWの顔であるキドニーグリルを一新し、新時代の幕開けとも言える意匠変更を違和感無く実行。4シリーズの伸びのあるクーペフォルムをさらに引き締めると共に、高級感とスピード感を両立させるバランス感覚の良さに、自動車デザイン技術の優秀性を実感し、評価した。

世良 耕太

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 6点
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 3点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 1点

Bセグメントに属する車両サイズでありながら、クラスを超越した存在感を醸し出しつつ、威圧感とは無縁でフレンドリー。なおかつ新しさを感じさせ、スポーティで安定感がある。走行安定性を高める空力技術をこれ見よがしにデザインせず、造形に溶け込ませるように処理した点も評価しました。インテリアもエクステリアと同様で、クラスを超えた上質さが評価ポイント。安心・安全に運転できる視界の確保や、操作性に対する配慮が行き届いている点も高く評価しました。

高橋 アキラ

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

このグリルは最初に見たときギョッとしましたが、OSの搭載、IPアドレスの所有となったとき、ライセンスプレートは不要になり、グリルはまさに「顔」のデザインへと変化するという提案にも思えました。またEV化されると同様にグリルデザインの自由度はあがり、これからのクルマはデザインが大きく変化していくことの序章を見せてもらったと思います。さらに、このデザインに見慣れてくると「異常さ」がなくなり、通常のキドニーデザインが「古く」感じてくるのも「デザインの力」なのだと実感しました。

高山 正寛

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 8点
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 2点

新型BMW4シリーズ、発売当初はどうしても件の「大型キドニーグリル」が話題になっていたが、グローバル市場を考慮すると「押し出しの強い」フロントマスクは求められるし、SNSなどでざわついた悪評は時間が解決する。それよりもBMWはこうあるべし、という数年先を見据えたデザイン提案、それぞれのモデルに個性を持たせながらラグジュアリーマーケットで十分受け容れられる点を考慮し最も高い得点を入れた。

竹岡 圭

ブランド モデル 点数
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 5点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 3点
ホンダ シビック 2点

アルテオン・シューティングブレークは、クーペフォルムを巧みにシューティングブレーク化して美しくまとめ上げ、時代にマッチしたより幅広いユーザーニーズに応えられそうなモデルになっている点を。シビックは樹脂を上手に生かした、リア周りの美しさと使い勝手の良さの両立と、懐かし新しいインテリアのメッシュ使いのユニークさを。BMW4シリーズのビッグなキドニーグリルは、登場当初は正直個人的には違和感が大きかったが、時間を経るごとに街に溶け込んできたと思える点。その先見の明は素晴らしいと思う。

千葉 匠

ブランド モデル 点数
三菱 アウトランダー 8点
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 2点

ブランドを表現するのがデザインの大きな役割。それを評価するポイントは、「どれだけ腰が座っているか」だ。ノート/オーラも、出来上がったデザインそのものはアウトランダーに劣らず素晴らしいけれど、背景にあるコンセプトの「日本の美意識」が心許ない。深掘りするには大きすぎるコンセプトだけに、まだ借り物の印象を拭えないのだ。一方の三菱はSUVをメインに生きていくという会社の決意のもと、自社のブランド価値に焦点を当ててデザインに取り組んだ。ブレない強さがそこにある。

テリー 伊藤

ブランド モデル 点数
シボレー コルベット 4点
トヨタ MIRAI 3点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 3点

・嫌悪感を感じるコルベットのデザインが逆に新鮮だ!こんな日本車が増えて欲しい!
・BMW4シリーズのオラオラ顔のフロントデザインも成功したのではないか。30代40代の若者層にも受け入れやすいワクワクするデザイン。
・MIRAIは、先代の方が未来的なデザインをしていたがなかなか売れなかった。今回は保守的なデザインになってきて万人に受けそうなので成功だと思う。本当はこのデザインを次世代のクラウンにやってもらいたかった。

中谷 明彦

ブランド モデル 点数
シボレー コルベット 10点

伝統的なフォルムとディテールに自動車工学、空気力学を融合させ、車好きのハートに響くスポーティなデザインを見事に実現している。

西川 淳

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

ブランドに紐付けされたデザイン(特にエクステリア)がますます重要になってくる中で、ヘリテージを大切にしつつ今と少し先までを提案するユニークなカタチを、ブランドの先鋭というべきクーペでチャレンジしてみせた。積極的に消費者の好みを分けるというデザインもこれから大事。

西村 直人

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 5点

私にとって4シリーズは、思わず二度見してしまうデザインでした。標準モデルのエレガントなスタイルだけでなくMモデルの力強い風貌にもマッチする顔つきは新世代のBMWを象徴しています。美と実が同居した完成形、それがアルテオン シューティングブレークです。極限まで低いボンネットフードを実現した各所の工夫(是非とも実車でエンジンルームをご確認ください!)に始まり、流麗なルーフライン、それでいて乗降性は高くキャビンも開放的。ラゲッジルームも広くワゴンとしての使い勝手も優秀です。

萩原 秀輝

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 8点
ホンダ ヴェゼル 2点

4シリーズは、巨大なフロントグリルによりあえて排他性を主張するかのようにデビュー。一足先に発表されたプロトタイプの写真から得た印象は、正直をいってデザインスタディで終わってくれ……でした。ところが実車の仕上がりは異なり、フロントグリルはクーペの黄金比があるとすればそれを具現化したフォルムと見事に調和。見慣れるといった消極的な評価ではなく、4シリーズのフロントグリルを含むデザインは積極的に高配点ができます。ヴェゼルは、ホンダの新世代デザインを採用したことを評価しました。

橋本 洋平

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 6点
ホンダ シビック 4点

ヴェゼルもシビックもシンプルでスッキリとしたデザインで物足りなさを持つ方もいらっしゃるようですが、運転すればカメラに頼ることなく視界が開けており、操作性に優れるところが素晴らしいと感じました。ボリューム感溢れるクルマも魅力的ではありますが、時としてそれは扱いにくさにも繋がることを教えてくれた2台ということで評価しました。

ピーター ライオン

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 7点
マツダ MX-30 EV MODEL 3点

ホンダによるシンプルでさりげないエレガントなプロポーション、美しいシルエット、シャープなノーズ部分という全く新しいデザイン哲学を高く評価する。海外では、HR-Vという車種だけど、さすがにボーダーレスなデザインのニュアンスは多くの国のユーザーのハートに響くだろう。

藤島 知子

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点
DSオートモビル DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4x4 5点

BMW 4シリーズはスポーツクーペならではの躍動感とエレガンスを融合したフォルムに惹かれる一台。
DS7 CROSSBACKは心を浮き立たせるプレミアムな世界観を独創性があふれるアプローチで表現してみせた存在。

松田 秀士

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 8点
三菱 アウトランダー 1点
メルセデス・ベンツ Cクラス 1点

BMW4シリーズ・FRレイアウトのデザインはクルマとしての機能美を具現している。360°どの方向から眺めても美しく、力強く剛健だ。クーペ(2ドア)、グランクーペ(4ドア)、カブリオとどのデザインテイストにも対応し、同じように個性を主張するグリルフロントデザインからは目が離せない。これが4シリーズに最高点を配した理由だ。

松任谷 正隆

ブランド モデル 点数
フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク 10点

デザインは個人の好みですが、もともとアルテオンのデザインは、実用車のイメージの強いワーゲンファミリーの中にあっては異質のものでした。デザインだけで言えば、大昔のシロッコのような存在位置のような気もします。とにかく綺麗の一言に尽きます。これだけ美しいデザインはBMW8シリーズとアルテオンだけ、と断言したいくらいです。

まるも 亜希子

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 6点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 3点
ホンダ シビック 1点

初代とほぼ変わらないボディサイズながら、大きく堂々とした印象と、ファッショントレンドを随所に取り入れたカラー&モチーフでモダンに生まれ変わらせたヴェゼル。フレームレスグリルも新感覚で、気分を上げてくれるコンパクトSUVになっていると感じました。
特大のキドニーグリルで視線を惹きつけつつ、遊び心・豊かさと最低限の実用性を上手くバランスさせている4シリーズ。気負わずに乗れる車格でありながら、美しい4ドアクーペスタイルを実現したシビックのデザインにも感心しました。

御堀 直嗣

ブランド モデル 点数
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 10点

簡素な構成でありながら、上質な印象をもたらす外観で、ノートのみならずノートアリアの価値を十分に満たしている。室内も、進化したe-Powerの走行性能に見合った未来感と質のよさを備え、小型でありながら上級車の趣があり、幅広い層に満足をもたらすのではないか。

森口 将之

ブランド モデル 点数
ホンダ シビック 5点
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 3点
トヨタ/SUBARU GR86/SUBARU BRZ 2点

シビックはファストバックスタイルのスタイリングがシビックらしいし、内に秘めた走りの良さを反映している。オーディオ機器を思わせるインパネのメッシュ処理など、インテリアも工夫にあふれている。ノートは5ナンバーのコンパクトカーという制約のある外寸ながら、モダンでクリーンなエクステリアとインテリアを実現したところが好印象。GR86/BRZも小型軽量の4シータースポーツカーという枠の中で躍動感を存分に表現しており、ブランドごとの差別化も明確である。

諸星 陽一

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

ひと目でブランドがわかるというのはとても重要なことだ。BMWのキドニーグリルは、どんなに遠くから見てもひと目でBMWであることが判明する。最初に採用されたのが1933年であるというからじつに90年近くもこのデザインを守り続けている。グリルに特徴を持たせるメーカーが多いのは確かだが、どんなフォルムのクルマになってもキドニーグリルを譲らずに使うところは素晴らしいこだわりであることを評価した。

山内 一典

ブランド モデル 点数
マツダ MX-30 EV MODEL 10点

ハードエッジを多用した、いわゆる「ガンダム」デザインが流行し始めたのは、おそらく90年代の後半あたりからだろうか。フロントバンパー左右に開いた大きな開口部、無数のエッジで造形していくそれらのデザインは、登場当初こそ価値があったと思うが、もう20年も経っているのだから、そろそろ飽きても良い頃。最近のマツダはハードエッジは抑制的に使いつつ、全体としてオーガニックでエレガントな造形を成功させている。

山田 弘樹

ブランド モデル 点数
トヨタ MIRAI 5点
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 5点

MIRAIのデザインは日本ならではの奥ゆかしさと共に、FCEVとして未来に向かって進んで行くスマートさを感じさせてくれます。対してBMW 4シリーズは、自身の伝統的なデザインモチーフが出自とはいえ、超絶大胆にキドニーグリルを表現して見る者の目を引きつけ、結果その美しいクーペスタイルをもアピールしました。
この驚くほど対照的な表現方法を採りながらも、デザイン性の高さを表現した2台に私は配点します。

山本 シンヤ

ブランド モデル 点数
BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ) 10点

賛否ある大型キドニーグリル採用フロントマスクですが、僕は「新時代のBMW」を表現すべく、強烈なインパクトと個性を与えたデザインを選択したと分析しています。クーペだからこそ脱定番を目指した「攻め」の姿勢を高く評価しました

吉田 由美

ブランド モデル 点数
ホンダ ヴェゼル 5点
シボレー コルベット 3点
トヨタ ランドクルーザー 2点

「ヴェゼル」がデビューした時は、ネガティブな意見も寄せられていたようですが、むしろそれが宣伝効果にもなって、発表直後から大注目。個人的にはホンダらしからぬデザインだと思いますが、なんだかんだ言ってもボディ同色の水平基調のフロンとグリルは新鮮ですし、インパクトがあります。

渡辺 陽一郎

ブランド モデル 点数
三菱 アウトランダー 6点
ホンダ ヴェゼル 3点
日産 ノート/ノート オーラ/ノート オーラ NISMO/ノート AUTECH CROSSOVER 1点

エクリプスクロスなどは、ダイナミックシールドのフロントマスクをマイナーチェンジで採用したが、アウトランダーは新型とあって最初からこの顔立ちだ。そのために視覚的なバランスも良い。三菱らしさが感じられ、周囲に対する威圧感は抑えた。ボディの側面は水平基調だから、SUVとしては側方視界も優れている。ヴェゼルもホンダらしさと良好な視界を両立させた。ノートはコンパクトカーとしては内装と同じく外観の見栄えも上質で、視界にも配慮した。

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