日本カー・オブ・ザ・イヤー記録

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第41回 2020 – 2021 K CAR オブ・ザ・イヤー

2020 - 2021 K CAR オブ・ザ・イヤー

ニッサン ルークス
ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース

日産自動車株式会社/三菱自動車工業株式会社

青山 尚暉

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 8点
ダイハツ タフト 1点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 1点

ハスラーは駆動方式にかかわらず、ライバルを圧倒する上級車並みのフラット感としなやかさ極まる乗り心地の良さ、各種モードによる軽自動車界の本格オールラウンダーとしての走破性の高さ、操縦安定性の高さ、長距離走行でも疲れないシートのかけ心地の良さ、車中泊対応など、2代目の進化は著しく、誰にでも薦められる軽クロスオーバーだと思える。タフトはデザイン、ルークスはコネクテッド機能を評価。

安東 弘樹

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 5点
スズキ ハスラー 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

K CAR オブ・ザ・イヤーはダイハツのタフトとさせていただきます。軽自動車には、これまで採用されてこなかったガラス製のスカイフィールトップに「新しい価値を創造しよう」というメーカーの気概を感じます。ただし、全車、特に技術革新が見られないパワーユニットと、このフィーリングしか知らないドライバーが運転を楽しいと思うようにならないCVTの組み合わせのみ、というのが個人的には残念です。今後、このカテゴリーのユーザーの使用に適した安価なEVが輸入される可能性も否定できない中、各軽自動車メーカーの近い将来へ向けたビジョンが気になります。特に地方において、ガソリンスタンドの減少が進んでいく中、家庭で充電できるEVの需要が地方から増えていくことも予想されます。長い航続距離を必要としない高齢者等の需要に応えるモビリティの早期開発を望みます。また誤解されている方が多いのですが、自然災害の後、ガソリンスタンドより電気の方が早く復旧するというデータがある上、EVから家への電力供給が可能な場合もあり、災害時こそEVが真価を発揮するという専門家も多く、EV化も含めた軽自動車カテゴリーのイノベーションが急務であると感じたのが本音です。

飯田 裕子

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 10点

新型車というと新しさに目を奪われがちですが、新型ハスラーは成熟と洗練もあって進化形が生まれていると感じました。動力性能の進化とそれに伴う走りの洗練ぶりが素晴らしい。新開発のNAエンジンや新開発CVTを得たことで、これまでのスズキの走りのスタンダードが格段に向上した印象あり。ひと目でハスラーと分かる個性的なスタイルと新デザインの内装が新型ハスラーのパッケージングに見事にマッチしている点、優れた快適性も高評価の理由です。

石井 昌道

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 10点

ホンダN-BOXの出現によって、一気に走りのレベルが引き上げられた軽自動車。スモールカーのスペシャリストであるダイハツが、どういったカウンターをみせるのか注目していたが、DNGAのプラットフォームはひとつの回答であり、それを採用したタフトは懐の深い走りで見事に応えてみせた。生活に根ざしたクルマとしての実用性やコストに特化するのが軽自動車の正義であることに変わりはないが、基本的な走りの性能を磨き上げることで満足度やカーライフの質の向上を図ることは、日本のユーザー全体の自動車リテラシーを引き上げるだろう。ユニークなデザインやスカイフィールトップなどの遊び心も、基本性能が高いからこそ、より活きているように思える。

石川 真禧照

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 7点
スズキ ハスラー 3点

広い室内、先進の安全装備は軽自動車の枠を超えている。

石川 芳雄

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 6点
スズキ ハスラー 2点
ダイハツ タフト 2点

日産のルークス 三菱のeKクロススペース/eKスペースの動的質感の高さを評価しました。ステアリングの支持剛性の高さから来るしっとりとしたステアフィールや、背の高いボディにもかかわらず、しっかりした操縦安定性と良好な乗り心地を両立している点などは、軽自動車離れしたレベルにあると思います。さらにプロパイロット/マイパイロットの出来の良さや、充実した便利装備の数々、広くアレンジも多彩な室内空間など、総合力が非常に高い点も魅力に感じました。

今井 優杏

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ダイハツ タフト 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

どれも甲乙つけ難かったです。得意分野がそれぞれ違う中で、2代目に進化してより洗練度を増したハスラーはやはり、商品として魅力的だと思います。リアシートもスライドして使い勝手良く、広い世代に愛されている理由が分かりますし、新プラットフォームで走りもスッキリ気持ちよかった! タフトもDNGAで走りがとても良いのはもちろんのこと、今の閉塞感を感じる時代に全車ガラスルーフを採用している開放感は、軽自動車だからこそうれしい機能ではないかと思います。ルークス/eKクロススペース/eKスペースはやはり、プロパイロット/マイパイロットの恩恵。登録車級の高級装備や内装にも驚きました。

太田 哲也

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 10点

キャラクター性を打ち出しながらロードクリアランスなど実用性を確保していること。背高主流の中、あえて軽自動車本来のコンパクト性に戻ったことで、改めて運動性の良さを見直すきっかけとなることを期待。

大谷 達也

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 6点
ダイハツ タフト 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 1点

軽自動車の枠でアウトドア感覚を表現したSUVの草分け的存在といえるハスラーですが、2代目になってボディや足回りのしっかり感がさらに増し、快適でありながらもどこにも弱さを感じさせない質の高い乗り心地とハンドリングを手に入れました。NAエンジンでも十分に静かで、しかも優れた実用性を備えている点も高く評価できます。

岡崎 五朗

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ダイハツ タフト 4点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 1点

軽自動車にもSUVブームが及んできているが、そのきっかけを作ったのが先代ハスラーだ。新型は基本コンセプトを継承しつつ、ユーティリティや走行性能、安全性など全方位で進化を図ってきた。軽SUVの元祖らしい横綱相撲的進化である。一方、SUVジャンルへの新規参入となるタフトはあえて全高を低めに設定。後席前後スライドを省くなど割り切ったクルマづくりでスポーティなイメージを前面に押し出してきた。ハードウェア性能は甲乙つけ難いため、どちらがいいかはお好み次第。点差は「元祖」に対するリスペクトと考えていただきたい。ひとついえるのは、こうした健全なライバル関係がマーケットを育てていくのだろうということ。似たようなものを些末なスペックのみで競争させるようなビジネスは商品を傷め、結局誰も幸せにしない。

岡本 幸一郎

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 4点
スズキ ハスラー 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 3点

まさしく三つ巴の戦いとなった中で、最も高く評価したいと思ったのはタフトです。完成度の高さでは、ハスラーやルークス/eKクロススペース/eKスペースの方が上だと感じさせる点も多々ありましたが、軽自動車であればなおのこと、いかにコンセプトがユニークで、新しさを感じさせるかなどキャラクターの部分にウエイトを置きたいと考えています。その点でほかにはなく、かつてなかったものをいくつも身につけているタフトが、最もワクワクさせてくれるクルマだと感じています。

小沢 コージ

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ダイハツ タフト 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

2014年発売、累計約48万台と奇跡の人気を誇った初代ハスラー。最大のキモはある種のユルキャラデザインにあり、それを受け継ぐ2代目は容易ではなかった。だが、2代目は絶妙に本格SUV要素を入れつつ、用意周到にデザインチェンジ。今後、デザインで売れる軽自動車のスタンダードを作った。かたやそれに刺激を間違いなく受けたタフトはタフトで、別路線のSUVデザインを作り上げたのは素晴らしい。日産/三菱も非常に個性的。世界的に見て、軽自動車はこのサイズと寸法規制の中で非常に頑張っているカテゴリーだと思う。

片岡 英明

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 4点
ダイハツ タフト 4点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

スズキのハスラーもダイハツのタフトもSUVテイストを盛り込んだ軽自動車だ。ハスラーは大ヒットしたモデルの第2世代だから、キープコンセプトで登場した。が、マイルドハイブリッドとした新開発の自然吸気エンジンは気持ちよく走る。また、熱効率も高いから実用燃費はいい。静粛性や乗り心地が大きく向上したことも好印象である。デザインに新しさを感じさせるのはダイハツのタフトで、パッケージの良さも光っている。自然吸気エンジン搭載車はハスラーほど感動はない。が、新開発のCVTを組み合わせたターボはいい仕上がりだ。ガラスルーフのスカイフィールトップも新鮮だった。先進安全装備はどちらも不満のないレベルにある。実力としては伯仲しているから、同じ点数の4点ずつとした。日産のルークスと三菱のeKクロススペース/ekスペースも背の高さを意識させない軽快な走りを見せ、先進安全装備も満足できるレベルにある。だが、荷室がフラットにならないことに不満を感じたこともあり、3番手とした。

桂 伸一

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

スポーツカーも含めて、あらゆるジャンルのクルマづくりを経験したエンジニアたちの基準でK CARを見直すと、こうしたオトナの軽自動車が完成する、という手本。

金子 浩久

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 5点

ハスラーは軽自動車ならではのカジュアル感をうまく演出している。対照的に、ルークス/eKクロススペース/eKスペースは軽自動車を越えんがばかりの走行性能を追求し、見事に結実している。

河口 まなぶ

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 4点
スズキ ハスラー 3点
ダイハツ タフト 3点

今回の3台はどのクルマも優れた仕上がりを持ち、高く評価できるクルマばかり。タフトはライバルであるハスラーと比べると、やはりコンセプトも煮詰まっているし、走りに関しても一枚上手、そして運転支援も納得できる装備といえる。ハスラーはやはり、このコンセプトを軽自動車で最初に実現したパイオニアとして、2代目もさらに魅力的なクルマに仕上げられたといえる。が、残念なのは今回の他の2台が備えるような電動パーキングブレーキがないこと。これが備わればユーザーメリットは相当に大きいだけに今後の進化に期待したい。そうした中で4点を与えたルークス/eKクロススペース/eKスペースは、日産主導で開発が行われたことで乗用車と変わらぬ走りや安全性を手に入れたことが評価できる。特にNAエンジンながらもアシストが加わる仕様のエンジンでは、これまでの軽自動車ではなかなかいえなかった「NAが良い」といえる世界を実現した。また全車速域対応のアダプティブクルーズコントロールなどを積極的に採用する点や、ハンドリングにおける脱軽自動車という点も評価できるものだった

川島 茂夫

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 4点
ダイハツ タフト 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 3点

ハスラーは停車保持機能を備えていませんが3車とも全車速型ACCを設定し、乗用車の最小クラスながら運転支援機能も充実。3車ともダウンサイジングの対象にも十分な実力を備えていると考えます。そこに着目して評価しました。ファミリーユース向けの軽乗用としてはルークス/eKクロススペース/eKスペースがキャビンスペース面から最も有利ですが、他のスーパーハイト系同様にダウンサイザーが選ぶにはファミリー色が濃すぎると思われます。デザインやコンセプトではタフトがポストファミリーのダウンサイザー向けと考えますが、後席機能が簡素なのが気になります。ハイト系のユーティリティを移植されているハスラーがレジャー用途での使い勝手では一枚上手。先代の評価を熟成進化させた実践力の高さが評価できます。3車の総合評価は同等ですが、ここではダウンサイザーとレジャー用途の適性を前提に評価しました。

河村 康彦

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 4点
スズキ ハスラー 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 3点

“規格”で決定されたサイズの中で、同様の顧客層をターゲットとした、同様価格帯でのクルマづくりを行っているゆえ、今回もその性能や使い勝手に大きな差異を感じ取ることはできなかった。その中で、一歩「殻を打ち破ったスタイリング」が感じられるタフトにトップ点を投じた。

木下 隆之

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 8点
スズキ ハスラー 1点
ダイハツ タフト 1点

スーパーハイトワゴンでありながら安定した操縦性を特に高く評価しました。

日下部 保雄

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 5点
スズキ ハスラー 4点
ダイハツ タフト 1点

ルークス、eKクロススペース、eKスペースは装備の充実、乗り心地の良さ、静粛性、エンジン出力などいずれも優れていた。先進安全装備も充実している。軽SUVの開拓者、ハスラーの進化は着実に行われていた。高いボディ剛性、意外なほどのフットワーク、使いやすさなどを評価した。タフトは斬新なデザインや大型ガラスサンルーフ、機能的なインテリアなどでダイハツらしいSUV像を開発した。3車の点数はハンドリングの安定性と乗り心地で最終的に決めた。

九島 辰也

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 6点
スズキ ハスラー 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 1点

ボディ剛性の高さとサスペンションの柔軟な動きがベストマッチしています。走りは“軽”を超えて輸入車のコンパクトカーのようです。ステアリングがカッチリしているのも好印象で、速度域が高まっても安心していられます。CVTの反応も予想を大きく超える仕上がり。これだけレスポンスが高まればクルマ好きの多くが納得するのではないでしょうか。

工藤 貴宏

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 5点
ダイハツ タフト 3点
スズキ ハスラー 2点

日産ルークスと三菱のeKクロススペース/eKスペースを高く評価した理由は、軽自動車における先進安全性能の水準を大きく高める存在となったからです。具体的には、ミリ波レーダーを組み込んだ衝突被害軽減ブレーキが搭載され、軽自動車の枠ではなく普通車と比較しても遜色のない性能を手に入れたことに大きな意義を感じました。また、ACCや車線維持のステアリング制御もさらに進化。油圧ブレーキも協調させての車速維持、自然な減速感、大型車の追い越し時など風圧の影響を考慮したステアリング制御、追い越しをスムーズにするためのウインカー操作時の車間制御など、よりドライバーの感覚に寄り添う味つけとなったことも、軽自動車の未来を先取りしたと感じた理由のひとつです。ダイハツのタフトは、ガラスルーフによるドライブの楽しみ、そして後席は快適性重視でスライドやリクライニングを設けるのではなく、畳んだ時の荷室のフラットな床と広さを重視した設計とするなど、新しい方向性の提案を評価しました。

国沢 光宏

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

軽自動車だからといって乗っている人や、社会に対する安全性は白いナンバーの登録車と同じであるべきだと思う。今回のクルマでは唯一10点を投じた車種がその内容を満たしています。

五味 康隆

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 10点

価格的な制約が強く、キャラクターやターゲット層が異なるので、一概に横比較とはならないが、タフトの運転席(助手席)に着座した視点から自然と空が見える大型ガラスルーフ(スカイフィールトップ)は軽自動車の枠を越えて、この手の開放感と爽快感あふれるクルマは他ジャンルでも増えることを期待しつつ評価。運転支援が増えて運転環境が変化しつつある昨今、この手の作りが所有満足度を左右するものになっていくのだろうとも感じています。

こもだ きよし

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

軽自動車には珍しい電子パーキングブレーキを採用したことにより、ACCもストップ&ゴーができるようになって上級のコンパクトカーに負けない機能を確保していることを評価した。エンジンスタートストップスイッチと電子パーキングブレーキが助手席から操作できる点も、運転手が気を失ったケースでも安全性を確保することに寄与する。

斎藤 聡

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 4点
スズキ ハスラー 3点
ダイハツ タフト 3点

日産のルークスと三菱eKクロススペース/ekスペースを推す。軽自動車SUVのハスラーとタント。これにスーパートールワゴンのルークス/eKクロススペース/eKスペースが加わって、三つ巴の様相。いずれも甲乙つけ難い魅力を備えており、どれを選ぶかは視点、好みで変わってくる。そんな中、スーパートールワゴンスタイルながら優れた操縦安定とNA車の走りやすさを評価した。ロール量ややや多めだが、旋回スピードとロール量がバランスしており、クルマの挙動が分かりやすい。また深くロールしているところからハンドルを切り返した時の姿勢の安定度もきちんと確保されている。加えて、CVTのプーリー比のセッティングが巧み。NAエンジンでもストレスを感じない加速感が得られている。ターボが主役、NAは脇役的な空気がある中、NAで十分と思わせる力感がある点も加点ポイントだった。

斎藤 慎輔

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 6点
スズキ ハスラー 4点

軽自動車は各社とも、日常の中での実用性は極めて高いものを提供するようになっていますが、走行性能における、特に安心感のある操縦性能、安定性といった面において、いまだ課題を持ち続けているように思えます。そこにはボディサイズ、特に全幅の制約と、同時にコストの制約も大きいですが、その中で日産のデイズ、三菱のeKクロス/eKワゴンは、普通車と比較しても遜色ないか、むしろ優れていると感じる滑らかで正確性の高いステアリングフィール、しっかりとした接地感等を備えてきたことに驚かされました。それをベースとしたスーパーハイトワゴン版である日産ルークス、三菱eKクロススペース/eKスペースもまた、ドア開口部が大きく剛性面で不利となるボディ構造や、重心の高さといったハンディが加わりつつも、やはり軽スーパーハイトワゴンにおいて随一と思える質の良いステアリングフィールと、滑らかなロールなどで、安心感と心地よい走りが可能になっていたことを高く評価しました。ただし、エンジンとCVTの制御等においては、快適性、ドライバビリティ面に多少の課題も見受けられたため、6点に留めることにしました。

佐藤 久実

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 7点
スズキ ハスラー 2点
ダイハツ タフト 1点

トールワゴンとしてのスペース・ユーティリティや使い勝手の良さ。居心地の良い上質なインテリア。背の高さを感じさせない、安定性の高さや質感のある走り。数ある魅力の中でも特に、先進安全装備が充実しており、プロパイロット/マイパイロットにより安心・快適に走れ、ストレスや疲労を軽減してくれる。以上の理由により、コンパクトながらもトータルバランス、コストパフォーマンスに優れた今年を代表するK CARにふさわしいと評価した。

佐野 弘宗

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

国内の新車販売で半分近くまで占めるようになった軽自動車は、安全性においても「軽自動車だから」というエクスキューズを通じさせるべきではありません。また、軽自動車における高齢ドライバーの比率を考えても、先進安全運転支援システムの普及と進化は、ある意味で登録車以上に重要といえるかもしれません。登録車を含めてもトップクラスといえる先進安全運転支援システムを導入したルークスとeKクロススペース/eKスペースは、それ以外の商品性の良し悪し以前に、高く評価すべきと判断しました。

塩見 智

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 7点
スズキ ハスラー 2点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 1点

無骨さが分かりやすい魅力となって現れたスタイリング、十分なパワーと正確でキビキビとしたハンドリング、高速走行時にはベルトではなくギヤを使ってパワーを駆動輪に伝える高効率CVT、開放感あふれる大型グラスルーフ、全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、LKC(レーン・キープ・コントロール)など、魅力がいっぱい詰まったタフトに死角なし。四角いけど。

島崎 七生人

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 5点
ダイハツ タフト 3点
スズキ ハスラー 2点

日常使いの軽スーパーハイトワゴンは、今、市場で最も求められているジャンルだ。そのニーズに対してルークス、およびeKクロススペース/eKスペースはしっかりと応えている。特にシートのロングスライドや後席足元の広さ、空調、物入れなどの機能性、実用性の高さは実際に使用しながら実感できた。これにもしもスーパーコンフォートなタイヤ(と足回り)が組み合わせられれば、より満足度が高まる。タフトは安定感の高い走りや運転のしやすさなど、幅広い年齢のユーザーが日常的に乗るコンパクトカーとしての素性のよさが実感できる。ハスラーはすべての面で初代を正常進化させた。

島下 泰久

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 7点
スズキ ハスラー 3点

当然求められるスペースの広さ、視界の良さに加えて、配色や素材選びなどを含めて居心地の良い空間づくりが実現されているインテリアの設え、自動車としての基本がしっかり骨太に追求されている走行性能、そしてプロパイロット/マイパイロットの採用、緊急通報システムの搭載など、従来の軽自動車への期待値を大きく超える装備などによる、優れた実力そして志の高さから、ルークス/ekクロススペース/eKスペースを高く評価します。また、キープコンセプトに留まらずクルマが実現し得る愉しさ、歓びについて見つめ直し再構築して好結果に繋げたハスラーにも配点しました。

嶋田 智之

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 4点
スズキ ハスラー 3点
ダイハツ タフト 3点

さすがにもうこれ以上の伸び代はないだろうと毎回思わされるのに、次にはさらに素晴らしい乗り物へと成長していて驚かされることの多いのが、軽自動車の世界。誤解を恐れずにいうなら、どのクルマを選んでも間違いはないといえるレベルにある。その中で乗り味の滑らかさが最も印象に残り、上質感が感じられたのがルークス/eKクロススペース/eKスペースだった。背の高さをあまり意識させない走りの振る舞いもいい。遊び心は感じないが、日常生活の中で道具として使われることが多いことを考えると、その辺りはとても重要。ライバルたちがダメというわけではなく僅差だが、真面目さに1ポイント、といった感じだ。

清水 和夫

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 10点

力強い走りは、このクラスではトップレベル。さらにタフなデザインを評価しました。

鈴木 直也

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 5点
ダイハツ タフト 3点
スズキ ハスラー 2点

サイズも排気量もコストも、限られた枠の中で戦う軽自動車は、それゆえライバルとの差は常に接戦だ。おまけに、今回ノミネートされた3車は、それぞれ想定ユーザー層が異なるため、優劣を直接比較するのが困難。結果的として、ドライブフィールの質感と、ADAS(先進運転支援システム)の良し悪しが配点の決め手となった。ルークス/eKクロススペース/eKスペースは、車線維持や完全停止対応のアダプティブクルーズコントロールなど、プロパイロット/マイパイロットが提供する機能がライバルをしのぐほか、ブラシレスモーターをおごった電動パワステの優れた操舵フィールも軽カテゴリーでは出色。クオリティにこだわる人にお薦めしたい軽自動車の逸品だ。

瀬在 仁志

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

日本の国民車ともいえる軽自動車は、多くの制約の中で各メーカーが切磋琢磨しながら開発し、ラインナップを豊富に用意している。個性的なモデルから、実用性に富んだモデルまで、生活シーンに合わせたクルマ選びができ、走りの性能もさまざま。そんな中で、高いロードホールディング性を元にした、運動性能と安定性を両立させているモデルを見回してみると、本年ではこのモデルが頭ひとつリード。背が高いにも関わらず、安定性をしっかりと担保しながら、素直なハンドリングを実現している点は、剛性感の高いボディと、スムーズに動くサスペンションに依るところが大きい。また、優れた機能を得たとしても、走り込みを元にした、技術者の腕とこだわりがなければ実現しない。軽自動車だからといって妥協をせず、作り込んでいてこそ可能になった走りの良さを最大限に評価した。

世良 耕太

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 5点
ダイハツ タフト 3点
スズキ ハスラー 2点

日産ルークス、三菱eKクロススペース/eKスペースは、サイズが小さいだけで、機能はミニバン、例えば日産でいえばセレナと遜色ない。むしろ、小ささが武器になるシーンが多々ありそうだ。外からイメージする以上に室内は広い(特に後席)し、使い勝手もいい。重心の高いスーパーハイト系ワゴンで不安なのは、カーブを曲がる時に「倒れるんじゃないか」と不安になるような動きを示すところだが、このクルマは乗員を不安にさせるような動きをしない。電動パワーステアリングにブラシレスモーターを採用したこともあり、操舵感はリニアで滑らか。渋滞時の操舵制御を含むプロパイロット/マイパイロットや、アダプティブLEDヘッドランプなど、先進安全装備が充実しているのも魅力。甲乙つけ難いが、総合的な実力の高さが選考理由。

高山 正寛

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 8点
ダイハツ タフト 2点

呼称としても初めてとなる「K CAR・オブ・ザ・イヤー」はスズキのハスラーに最高点を投じた。初代がある意味マーケティングベースで開発され、それが大ヒットとなったわけだが、こうなると2代目へのプレッシャーは大きい。その中でどのように仕上げてくるかは興味津々であった。もちろんこれまで評価されてきた丸目2灯のヘッドライトや多彩なボディカラーなど、ハスラーとしてのアイコンは継承しつつ、軽自動車というコスト制約の強い領域で、目に見えづらい新技術を数多く搭載し、クルマとしての基本性能を大きく仕上げてきた点、またこれ1台でファミリーにも対応できる装備やシートアレンジなども魅力的だ。また投票直前に発表された特別仕様車「J STYLE」も得点アップを(少しだけ)押し上げた。スズキはこれまでも特別仕様車の設定が上手く、ユーザー評価も高い。ボーナス商戦を狙っての投入ではあるが、販売面での商品企画力の高さも際立っている。台数を売らなければならない軽自動車だからこそ、このような施策は重要であると感じている。

竹岡 圭

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 4点
スズキ ハスラー 3点
ダイハツ タフト 3点

運転席の頭上まで大きなガラスルーフを備え、乗り込んだ瞬間から気持ちを盛り上げてくれるタフト。しかも目的地に素早く着きたいという夢も叶えてくれるほどたくましいパワートレーンもお見事だ。続いて、先代から続くSUVらしいワクワク感と、使い倒したくなるようなギア感を盛り込んだハスラー。こちらもSUVらしい走り味を、パワートレーンと足回りで上手く作り上げている。そして、スーパーハイトワゴンにこそ求められる、2台前を走る車両をミリ波レーダーでモニターし、急な減速など自車からは見えない前方の状況変化を検知するといった、前方衝突予測警報という安全装備を盛り込んできたルークス/eKクロススペース/eKスペース。というわけで、これらどれもが甲乙つけ難いところを見ても、最近の軽自動車は指名買いされるほど人気が高いのがよく分かるところだが、悩みに悩んだ末、今回は何より大切な安全性→デザイン的な新しさ→安定の人気の高さという感じに決めさせていただいた。しかし、どれもが楽しいと思えるのは、さすがだと思う。

千葉 匠

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 10点

ベルトラインがボンネットの先端まで水平に延びる。まずこれに驚いた。ありそうでないデザイン。フロントコーナーは黒いプロテクターとエアダムの間からタイヤが見える。ありえなさそうだけど、短いオーバーハングの中でバンパーの平面カーブを丸めるための巧妙なデザイン。室内を見れば、畳んだ後席バックレストが「完全」にフラットにラゲッジボードとつながる。これまたありそうで、意外に少ない工夫。ずば抜けて明快な個性を持つとともに、作り手の技とこだわりが光るクルマだ。

テリー 伊藤

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 8点
スズキ ハスラー 1点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 1点

タフトはハスラーの二番煎じの感はあるが、今の日本の軽自動車全盛時代にユーザーの心をつかんだデザインは楽しい。屋根に大きなガラスルーフを標準装備にした潔さも良い。ダイハツは軽自動車づくりのツボをつかんでいる。

中谷 明彦

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 8点
スズキ ハスラー 2点

スーパーハイトワゴンのカテゴリーとして、広い室内と実用性の高いユーティリティを組み合わせ、クラスを超えたクオリティで仕上げている点を高く評価した。ハスラーはシャシー性能と踏破性の高さが魅力だ。

西川 淳

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 10点

爆発的ヒット作となった初代を真っ当に進化させた。デザインモデルにも関わらず、妙に気張らずに中身の充実を図った点も評価したい。次のモデルチェンジは一層難しくなるかも知れないけれど……。

西村 直人

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 10点

2代目となったスズキ「ハスラー」は、初代の利便性や走行性能を正常進化させ、アイコン的なデザイン路線はそのまま踏襲。確かに、見た目は初代の面影を色濃く残すが、間近で見て触れてみると結構な違いがある。それをひと言で表現するなら“立派になった”。いい換えれば、軽SUVとしての存在感が大きくなったともいえる。開発陣によると、2代目の開発コンセプトは初代からの“遊べる軽”はそのままに、その枠組みを次の5つの領域で拡大。①デザイン、②パッケージング・ユーティリティ、③安全性能、④基本性能・走行性能、⑤ナビゲーションシステムがそれだ。私はそのうち、③安全性能、④基本性能・走行性能が高められた点を評価しました。頑強な基本骨格は要所に構造用接着剤を多用することで軽く安全に、走行性能は登録車にまた一歩近づきました。以上のことから、K CAR オブ・ザ・イヤーに推挙いたします。

萩原 秀輝

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 4点
スズキ ハスラー 3点
ダイハツ タフト 3点

ルークスおよびeKクロススペース/eKスペースについては、ルークス前提のコメントになります。ステアリングの切れ味は、ノミネートされた軽自動車で最もスムーズではないでしょうか。サスペンションのストローク感も同様であり、それでいてボディのムダな動きを抑え重心の高さを意識せずに済みます。ロードノイズも15インチタイヤ装着モデルを除き抑制が効いていると思います。また、プロパイロットの進化も見逃すことができません。ただし、ルークスはハスラーやタフトと比べて圧倒的な優位性があるわけではなく、配点はわずかな差となっています。3モデルともに、ターボエンジン搭載モデルはアクセル操作に対してより素直な応答性が実現されることを強く望みます。

橋本 洋平

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

軽自動車とは思えない走りの質感の高さ、これがルークスとeKクロススペース/eKスペースに10点を与えた理由です。運転支援システムを全車速で行うために採用した大容量の電動パワーステアリングは、タウンスピードでの扱いやすさを備えつつも、どんな車速でも操舵感が豊かで不安感が少なく、まとまりの良いものだと感じました。また、ブレーキのタッチもリニアに仕上がっており、微細なコントロールのしやすさがあったことも好感触です。さらに、スーパーハイトワゴンながら、過渡特性をリニアに仕上げた足回りも走りやすいと思います。どんなシーンでも普通車のように立ち振る舞えるところが何よりうれしい1台でした。それに加えてプロパイロット/マイパイロットが生み出す確実な運転支援を軽自動車でも選択できるようにしたことは、とてもありがたい存在。価格的には高価になってしまいますが、軽自動車しか選択できない方々にもシッカリとした安全装備を与えているという点でも評価したい1台です。

ピーター ライオン

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 7点
スズキ ハスラー 2点
ダイハツ タフト 1点

日産・三菱・ルノーのアライアンスから生まれたルークスとeKクロススペース/eKスペースは、シャシー剛性が高く、走りや乗り心地はワンランク上の完成度に仕上がったところを高く評価する。また、両サイドの電動スライドドアの利便性としっかり感、内装の質感の高さと、後席の広さや座り心地なども、僕の票をゲットした理由だ。

ピストン 西沢

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

自身でもほれ込んでルークスを購入。確かに他車も素晴らしいが、ルークスで特筆すべきは静粛性と乗り心地の良さ。乗り心地に貢献しているのは、シートの存在が大きく、特にベンチシートタイプなのが気に入っている。プロパイロットも前車の加減速に程よくついて行き、ピーキーな動きは去年発売されたデイズの初期型に比べて格段に少なくなっている。これはミリ波レーダーが追加されたことによる。

藤島 知子

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 4点
ダイハツ タフト 4点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

クロスオーバーSUVは軽自動車のカテゴリーにおいても人気だが、ハスラーは初代が提案したワゴンの実用空間×SUVのコンセプトが冒険的な気分にさせてくれる1台。アイポイントが高いシート、優しいタッチの乗り味はオフロード車的な一面もあり、デザイン・走りともにこのカテゴリーでは類を見ない個性が備わっている。タフトはSUVのスタイルでありながら、前席は乗用車として快適に過ごせる空間。後席はアレンジするとフラットな荷室フロアが現れ、壁面ギリギリまで荷物を積めたりと、フレキシブルに使える荷室エリアが備わっている。軽としては珍しい大型のガラスルーフが標準装備。パノラミックな景色は季節を身近に感じさせ、日常からレジャーまでワクワクさせてくれる。ルークスとeKクロススペース/eKスペースは、スーパーハイトワゴンならではの空間を実用的かつお洒落に乗りこなせるよう、カラーや設え、実用装備を充実させた。SOSコールを設定するなど、ドライブライフの安心をトータルでフォローする機能性も評価した。

松田 秀士

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 4点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 4点
ダイハツ タフト 2点

ハスラーはサスペンションのコントロールが素晴らしく、デザインだけでなく軽クラスでありながらクロスオーバーとしてのホイールストロークの充実感が魅力だ。さらに室内静粛性が高く質感が高い。タフトはデザイン力に魅力を感じ、走行性能も他2車に肩を並べるレベルのものだ。ルークス/eKクロススペース/eKスペースは軽クラスで全車速ACCとLKA制御のプロパイロットを装備していることが配点の決め手となった。

松任谷 正隆

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ダイハツ タフト 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

ハスラーはデザイン的に若干子どもっぽいところが気になる点ではありますが、まあこれは人それぞれの好み。それよりも走りの上質さでは群を抜いていました。タフトの美点は居心地の良さ。グラスルーフを標準装備にした提案には拍手を送りたいです。日産と三菱には、さらに個性的なクルマを作ることを期待します。

まるも 亜希子

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 3点
ダイハツ タフト 2点

初代で「遊べる軽」というジャンルを確立したハスラーは、2代目となってより広く、便利に、上質に進化し、遊べるだけでなく誰がどんなシーンで乗っても満足できる、ワンランク上のオールマイティ軽になったと思います。ルークス/eKクロススペース/eKスペースは、何といってもプロパイロット/マイパイロットによる先進の運転支援技術がとてもスムーズに作動し、長距離走行の安心感アップと疲労軽減に貢献している点が素晴らしいと思います。タフトはデザインを高く評価させていただきましたが、外観でひと目惚れをするほど心を動かす個性と、道具感覚でカジュアルに楽しめるところが魅力的なクロスオーバーSUVだと感じています。

御堀 直嗣

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

GT-Rを開発してきた日産自動車の実験部のベテランが、軽自動車か登録車かを問わずクルマの価値は同じとして仕上げた操縦安定性と乗り心地の調和は、従来の軽自動車の水準を超えている。また、プロパイロット/マイパイロットを採り入れることにより、背の高いスーパーハイトワゴンを横風の中でも高速で安定して走らせる安心をもたらした。マイルドハイブリッドの活用も、加速性能だけでなく室内の静粛性に効果をもたらしている。

森口 将之

ブランド モデル 点数

【辞退理由】前年度まではスモールモビリティ部門賞として、将来的に超小型モビリティなどを含める賞という位置づけであり、スモールモビリティを積極的に取材している人間として期待を抱いていたが、今年度から軽乗用車のみを対象とした部門賞となり、時代に逆行した印象は否めない。さらに他の部門賞がデザイン、テクノロジー、パフォーマンスと、自動車が構成する各要素を対象としているのに対し、この部門賞は単純に規格で線引きをしている。そのためか例年は10ベストカーに1〜2台が入るはずの軽乗用車が、今年は1台もない。軽乗用車だけ別枠で選考を行っている印象を外部から受ける恐れがある。軽乗用車は国内乗用車販売台数の3分の1以上を占めており、多くの人々は軽自動車とそれ以外の乗用車を同列に比較して選んでいる。そのような状況の中で、軽自動車だけ別枠で選考をしている印象を与える本賞は現状に即しているとは思えず、辞退が妥当であるという結論に至った。

諸星 陽一

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 6点
スズキ ハスラー 2点
ダイハツ タフト 2点

現在、新車販売されている軽自動車は全長が3395mm、全幅が1475mmで、ボディのボリュームは車高で決まります。限られたサイズで多くのスペースを手に入れられるということで、全高1700mm以上となるスーパーハイトワゴンの人気が高くなっています。しかし、車高を高くすることは重心位置が高くなりハンドリングが不安定になりがちです。日産ルークス、三菱eKクロススペース/eKスペースはそれを克服し、スーパーハイトワゴンでありながら不安感のないハンドリングを実現しました。実用性が求められる軽自動車では多くの荷物が搭載できるスーパーハイトワゴンはとても重要な存在です。私はクルマにとって非常に大切な要素がパッケージングだと考えています。ゆったり乗れる、たくさん積めるは、自動車の第一条件(もちろんスポーツカーは除きます)だと考えます。その要素を満たしつつ、しっかりしたハンドリングも両立させた日産ルークス、三菱eKクロススペース/eKスペースに多くの配点をしました。

山内 一典

ブランド モデル 点数
ダイハツ タフト 6点
スズキ ハスラー 2点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

何度も書いていることだが、最近の軽自動車の品質向上は目覚ましい。以前ならば、軽だから、という理由で、クルマの質感については我慢することがないわけではなかったが、今や、そんなことは全くなく、軽の枠があろうがなかろうが、コンパクトで上質な、サイズ感だけで選べるクルマになっている。今回の3台は、どれも良いクルマでした。ハスラーのインテリアは好みが分かれるかもしれませんが、十分に実用的。ルークス/eKクロススペース/eKスペースは、軽ジャンルでは少数派の大人っぽいインテリアが良い。そしてタフトに最高点を入れたのは、適度に遊びを感じさせるインテリアと、ちょっと低めのバランスが取れたルーフ高が作り出す全体のたたずまい、そして、雨のサーキットでの試乗にもかかわらず、終始アンダーステアが出なくて、ニュートラルステアをキープした運動性能の高さです。

山田 弘樹

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 8点
ダイハツ タフト 1点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 1点

ハスラーはそのクロスオーバーデザインが時代の流れをいち早くつかんでいることはもちろん、その乗り味でもひとつ飛び抜けていると感じました。これまで車体の軽さ、それに伴う反発感が目立っていたスズキの乗り味に、ハスラーはしっとりとした落ち着きを与えています。そこには次のステージに進んだスズキの技術力を見た気がしました。

山本 シンヤ

ブランド モデル 点数
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 10点

先進の安全装備の充実、ゆとりある室内空間、下手な登録車顔負けの動力性能と走り、世代を問わない品のある内外装などなど、「軽自動車らしい」と「軽自動車らしからぬ」がバランスよく備えられているという点で評価しました。インパクトやワクワク感という意味ではハスラー、タフトには及びませんが、軽自動車のファーストカー需要が増えている中で「クルマとしていいね!」といえるマルチパフォーマンスモデルだと思っています。ただ欲をいえば、日産と三菱、見た目だけでなく走りの差別化が欲しいな……と。

吉田 由美

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ダイハツ タフト 3点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 2点

背の高いトールワゴンにイマドキ感たっぷりのSUV風デザインをプラスした先駆者のハスラー。新型では、ハスラーならではの独自の世界観を広げつつ、デザイン、インテリア、走行性能、安全面などが全方位的に進化し、さらにボディカラーは落ち着いた色が増え、より幅広い世代の支持を集めそう。何よりこのデザインが好き♡

渡辺 陽一郎

ブランド モデル 点数
スズキ ハスラー 5点
ニッサン/ミツビシ ニッサン ルークス ミツビシ eKクロス スペース/eKスペース 3点
ダイハツ タフト 2点

今、日本国内で販売される新車の約37%が軽自動車だ。しかも軽乗用車の約半数は、全高が1700mmを超える背の高い車種になる。ルークス&eKクロススペース/eKスペースはこのタイプで、2台先を走る車両も認識できる衝突被害軽減ブレーキなど、安全装備と運転支援機能に力を入れた。その一方で合理的な軽自動車は、全高が1600〜1700mmの車種だ。十分な居住空間と荷室を備えながら、全高が1700mmを超える車種に比べて車両重量は軽い。電動スライドドアなどを装着しないから価格も割安だ。特にハスラーは、後席に左右独立式スライドと、背もたれの前倒しに応じて座面を昇降させる機能が備わり、使い勝手が優れている。マイルドハイブリッドで燃費も良く、安全装備も充実させた。ニーズの高い機能を重点的に向上させている。タフトはハスラーのライバル車だが、商品特徴は対称的だ。シートアレンジはシンプルだが、ガラスルーフ、LEDヘッドランプ、電動パーキングブレーキを全車に標準装着して価格は割安だ。このように軽自動車は、激しい競争によって商品力が磨かれ、個性も身につけ、小型/普通車を圧倒する人気を得た。

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