日本カー・オブ・ザ・イヤー記録

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第43回 2022 – 2023 テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー

2022 - 2023 テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー

日産 エクストレイル

日産自動車株式会社

授賞理由

発電用に1.5リッター直列3気筒VCターボの可変圧縮比エンジン、加えて高出力モーターを採用した第2世代「e-POWER」とともに電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を新たに搭載。内燃機関とEVの革新的な技術が、この1台に集約されている点が評価された。
これらシステムの制御の巧みさにも評価が集まり、選考委員からは「技術の日産」という言葉を思い出したという言葉も聞かれた。

青山 尚暉

ブランド モデル 点数
トヨタ ノア/ヴォクシー 10点

そのクルマを所有して誰もがその恩恵に預かれる極めて実用テクノロジーにも注目した。新型トヨタ・ノア&ヴォクシー搭載の先進技術とカラクリを使った実用技術の数々は、降車アシスト、トヨタ車初のプロアクティブドライビングアシスト、トヨタ最新のアドバンストドライブやスマホでノア&ヴォクシーをラジコンのようにも扱える先進の駐車支援システム、車内Wi-Fiなどをフル搭載。そうした先進テクノロジーを実用車であるノア&ヴォクシーにユーザーフレンドリーに大挙搭載した英断に拍手を送りたい。

安東 弘樹

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 4点
BMW iX 3点
ルノー アルカナ 3点

シリーズ式ハイブリッドのエクストレイルは大きなSUVを前後2つのモーターを使って4つのタイヤを緻密にコントロールする事に成功。特筆に値します。またBMWのiXは、さらに大きく重いSUVをBEVで実現させただけでなく、その動力性能は図抜けており、しかも室内に聞こえるモーター音の演出にも気を配り、乗員にテクノロジーを実感させるという意味では現状、トップランナーと言えます。一方でルノー・アルカナはF1テクノロジーを市販のハイブリッド車に注入する、というマニアックさに感動です。

飯田 裕子

ブランド モデル 点数
ルノー ルーテシア E-TECH HYBRID 4点
ホンダ シビック e:HEV/シビックタイプR 3点
ルノー アルカナ 3点

ルノー新開発のハイブリッドシステムは「メカニズムは実にシンプル」と開発陣は言う。シンプルで高性能こそ優れた技術の証。エンジンとモーターの特性を活かした制御が人知れず行われ、レンスポンスの良い走りや低燃費を実現。それはホンダe:HEVもしかりだ。新開発エンジンや2モーターシステムを採用すれば良いHEVができるわけではない。丁寧な制御が質の高い走りを生むが、技術の存在は主張せず滑らかな走りに変わっている。ホンダのHEVの最高傑作。ハイブリッドの進化も止まらない。

石井 昌道

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 5点
日産 エクストレイル 3点
ルノー アルカナ 2点

CX-60はエンジンにトランスミッション、MHEVにPHEVといったパワートレーン、エンジン縦置きプラットフォームなどすべてを新規開発。技術的に大きなチャレンジだ。まだ荒削りなところは残るものの今後に期待したい。エクストレイルのVCターボは可変圧縮比でe-POWERとの相性がいいだけではなく、サイドスラストを抑制するのも画期的。アルカナのE-TECHハイブリッドはまったく新しい発想でクリエイティビティを感じさせた。高速域で効率が良く、走りも気持ちがいいのが欧州車らしいところ。

石川 真禧照

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 6点
日産 エクストレイル 3点
ルノー ルーテシア E-TECH HYBRID 1点

新エンジン開発への意欲に対して。エクストレイルは技術力の高さ。ルノーは挑戦する精神。

今井 優杏

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
日産/三菱 サクラ/eKクロス EV 3点
ルノー アルカナ 2点

エクストレイルのe-POWERには本当に感動しました。パワフルさ、静粛性、e-4ORCEのナチュラルな制御を現実的な価格で使いやすく実現していることに、e-POWER技術の成熟と刷新を感じました。サクラ/eKクロスEVも、この技術をこの価格でスモールカーに実現していること。アルカナは、アルカナ個体というより、本当はその後キャプチャーやルーテシアにも展開されたE-TECH HYBRIDに点を投じたいです。欧州車初フルハイブリッド、めちゃエキサイティングかつ高燃費!

ウナ丼/宇並 哲也

ブランド モデル 点数
日産/三菱 サクラ/eKクロス EV 4点
トヨタ クラウン 3点
ルノー アルカナ 3点

クラウン:「クラウンらしさとは駆動方式とか車体サイズとかジャンルで規定されるわけでなく、乗った際の世界観にあるのでは?」という前提からFF派生クロスオーバーにFRセダンのいかにもクラウンという走り味を与えることができた点(特に2.5L車)/サクラ&eKクロス EV:軽自動車が未経験の大トルクを完全に手中に収めた制御と車体。デビュー戦でいきなり重鎮感/アルカナ:出尽くしたかと思っていたハイブリッドに新方式を採用。さらに中高速での走りの気持ちよさを志向した欧州独自の考え方に注目

太田 哲也

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 10点

とかくEV一辺倒となりがちな世の中の風潮の中で、発想の転換で大排気量ディーゼルで環境問題に取り組む姿勢は多様性の観点からもテクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーに値する。

大谷 達也

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 3点
ルノー アルカナ 2点

日産の可変圧縮比エンジンは以前にも試乗したことがあったが、当時とはエンジンの完成度がまったくといっていいほど異なっている。3気筒エンジンでこの静粛性は驚異的。e-POWERとの組み合わせで高効率を実現しただけでなく、ドライバビリティの高さも印象的。とりわけ、e-4ORCEの駆動力制御がハンドリングを違和感なくサポートしている点が素晴らしい。

岡崎 五朗

ブランド モデル 点数
ルノー ルーテシア E-TECH HYBRID 4点
日産 エクストレイル 3点
ホンダ シビック e:HEV/シビックタイプR 3点

リチウム資源の逼迫によって大量のバッテリーを必要とするEVの普及に黄色信号が灯っている。それでもカーボンニュートラルを進めていくにはEVの数十分の1のバッテリーで燃費を大幅に改善するハイブリッドが必要不可欠だ。ルノーのE-TECH HYBRID、エクストレイルのe-POWER+VCターボ、シビックのe:HEVは、トヨタ一強だったハイブリッドマーケットに新たな競争と可能性をもたらすエポックメーカーである。

岡本 幸一郎

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 5点
ルノー アルカナ 3点
メルセデス・ベンツ EQS 2点

直6エンジンを縦置きしたパッケージの具現化をはじめ、知見を活かしたリアサスペンションの考え方や、理想的な燃焼を追求して2段エッグ燃焼室やDCPCI(空間制御予混合燃焼)など新しい数々のことにチャレンジした「CX-60」を評価します。また、極めてユニークな独自のハイブリッドシステム「E-TECH」を搭載した「ルノー アルカナ」や、2022年の時点でこんなにも進化したBEVがすでに存在することに驚かされた「メルセデス・ベンツ EQS」についても配点します。

小沢 コージ

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 3点
ルノー アルカナ 2点

残されていた夢の技術可変圧縮比エンジン。効率とパワーの両立ぶりは他になく、フィーリングも良好。機構の巧妙さは勿論伝達トルクも非常に大きく、高精度で動かすと同時に耐久性を持たせるのが困難。これを量産化したということは少なくとも10数万キロは耐える設計であり、生産技術の高さは勿論コストも相当かかっている。それを普通のハイブリッド並みに安く提供した新型エクストレイルはコスパも凄く、しかも高効率かつパワフルな特性を上手に静粛性の高いシリーズハイブリッドに繋げている。

片岡 英明

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 5点
日産 エクストレイル 3点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 2点

ルノーアルカナやルーテシアなどが採用するルノー独創の「E-TECH」テクノロジーは軽快な走りと実用燃費のよさが光っている。1.6ℓの4気筒エンジンに、メインとサブ、2つのモーターを組み合わせ、エンジンにはドッグクラッチ採用の4速ATを、モーターには2速のミッションを用いたマルチモードATはタイムラグのない俊敏な変速と小気味よい加速を実現。操る楽しさに満ちた、新しいハイブリッド車の走りを見せてくれた。

桂 伸一

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 10点

状況に応じて低圧縮から高圧縮へ、複雑な動きのリンクを緻密に正確に制御する3気筒VCターボの可変圧縮エンジンの回転の滑らかさとe-POWERの組み合わせによる走りのパフォーマンスが素晴らしい。特にe-4ORCEとの組み合わせ、4WDのモーターによる姿勢制御の匠さに、改めて"技術の日産"を強く意識させられた。

金子 浩久

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
ルノー アルカナ 5点

諦めずに開発を続けて陽の眼を見た日産の可変圧縮比ターボ(VCT)を備えた1.5リッター直列3気筒エンジンを発電専用に働かせる「e-Power」システムが他モデルと較べても洗練度合いを増している。静粛性と滑らかさは非の打ちどころがない。ヨーロッパ勢が必ずしもBEV一辺倒ではないのを示したのが、ルノー・アルカナやキャプチャー、ルーテシアなどが搭載しているガソリンハイブリッドシステムだ。ドッグクラッチを用いた独特なメカニズムがドライバビリティと省燃費において効力を発揮している。

河口 まなぶ

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 10点

新たな縦置きのアーキテクチャを築いて今後ここからさまざまな「プレミアム」車を展開していくという志の高さも含めてマツダCX-60は崇高なテクノロジーを披露したといえる。そのレイアウトのみならず、パワートレーン、新たな考えのサスペンションなどまで含めて今年の技術の賞に相応しい内容といえる。

川島 茂夫

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 6点
ルノー アルカナ 4点

未来のクルマがEVになるのは既定路線だが社会状況の整備を考えれば長き移行期間は必須と思われ、移行期間のエコを考えれば内燃機車の効率向上も。具体的にはハイブリッド車の効率向上とさらなら普及も移行期の必須要件。その視点からエクストレイルとアルカナを選びました。エクストレイルは可変圧縮比ターボ、アルカナはエンジン/モーター二人三脚前提の変速機などのメカの独自性と性能が評価点ですが、両車とも走行性能も高く現実的なユーザーメリットが多いことも注目しました。

木下 隆之

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 4点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 4点
ホンダ シビック e:HEV/シビックタイプR 2点

環境性能とパワー特性に優れた内燃機関を新開発したことを高く評価しました。

日下部 保雄

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 7点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 3点

エクストレイルのVCRエンジンは振動の少なさと大きなパワーを発電用エンジンとして使うことで滑らかな走行を実現している。さらにシリーズハイブリットの前後モーターの駆動力配分を巧みに制御した4WDシステム。

CX60の大排気量6気筒ディーゼルの出力と燃費の高さも特筆に値する。

九島 辰也

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 5点
メルセデス・ベンツ EQS 4点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 1点

HSG(ハイボルテージスターター&ジェネレーター)モーターとドッグクラッチマルチモードATで構成されるE-TECH HYBRIDはかなりよく仕上がっています。ハイブリッドに関する既存の考えとは違うアプローチがユニークなだけでなく、実力を兼ね備えています。「F1からのフィードバック」という概念も魅力的です。

工藤 貴宏

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 6点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 4点

一般的にハイブリッドは爽快な加速感と燃費効率が相反するものです。しかし、アクセル操作に対してダイレクトな加速で爽快なドライバビリティを持ちつつ、優れた燃費も両立する「アルカナ」のハイブリッドシステムに感銘を受けました。また、このご時世に排気量3.3Lの6気筒ディーゼルエンジンを新開発しつつも、その理由がハイパワー化ではなく燃費と優れた排出ガス性能のためという常識を超える発想。そんな「CX-60」のディーゼルエンジンも高く評価すべきテクノロジーです。

国沢 光宏

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 10点

ルノー考案の新型ハイブリッド、ドライバビリティ良くて燃費も抜群に良い。日本開発のハイブリッドに多い「ゴム感覚」なし。マニュアルの多段ミッション車に乗っているような楽しさを持つ。素晴らしい技術だと思う。

五味 やすたか

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 7点
ルノー ルーテシア E-TECH HYBRID 3点

CX60のデザイン、運動性能、乗り味、燃費、多くの要素をバランスよく一台のSUVに詰め込んだ技術を評価します。ルーテシアはドッグクラッチとモーターを滑らかに使いこなす技術に拍手!

こもだ きよし

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 5点
ルノー アルカナ 5点

CX-60に採用されているKPC(キネマティックポスチャーコントロール)は、コーナリング時に内側リヤタイヤに緩いブレーキを掛けサスペンションの幾何学的な作用でボディを引き下げロールを抑えてくれるもの。デメリットがなく効果は絶大で、今後マツダの幅広い車種に展開が期待される。アルカナに採用されているE-TECH HYBRIDは、新しい考え方のハイブリッド用トランスミッション。伝達効率が良く、その高効率で省燃費に大きく貢献する。今後の展開が楽しみでもある。

佐藤 久実

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 8点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 2点

レースシーンで使われていたドッグクラッチを市販車に使用することにより、高効率なハイブリッドシステムを実現している。省スペース、シンプルな構造、複雑なアルゴリズムにより高い汎用性、あらゆる走行シーンに対応したE-TECH HYBRIDは高いテクノロジーを備える。

佐野 弘宗

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 10点

この1.5Lエンジンに採用されている可変圧縮比ターボは、伝統的な内燃機関において、ひとつの夢ともいうべき技術です。そのエンジンで発電しながら、純粋にモーター駆動するエクストトレイルには同時に「e-4ORCE」という電動車時代のコアとなるべき技術も使われています。内燃機関車と電気自動車の革新的な技術が、この1台に内包されている点に感銘を受けました。「技術の日産」という言葉をあらためて思い出しました。

塩見 智

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 10点

VCターボ+e-POWERのマリアージュは奇跡というほかない。可変圧縮比エンジンは本来は発電用ではなくICEのためのエンジンだ。試す前には、かなりハイテクなエンジンなのでe-POWERの力の源泉として使うにはもったいないような印象を抱いていたが、乗ってみて、大排気量エンジン搭載車を走らせているかのような、全域でのトルクの豊かさに驚かされた。e-POWERの良し悪しは発電能力で決まることがわかった。

島崎 七生人

ブランド モデル 点数
日産/三菱 サクラ/eKクロス EV 6点
日産 エクストレイル 2点
ルノー アルカナ 2点

サクラ/eKクロスEVの、いち早く軽自動車でEV化を実現した点は、技術開発という視点からも評価されてしかるべきだろう。エクストレイルはVCターボ e-POWER、e-4ORCEといった高度で知的な技術の投入で、さり気なく上質で素取れるのない走りを味わわせてくれる。ルノー・アルカナはF1由来のドッグクラッチを市販車に投入した上で、完成度の高いフルハイブリッド車としてまとめあげた点を評価したい。

島下 泰久

ブランド モデル 点数
トヨタ ノア/ヴォクシー 4点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 3点
ルノー アルカナ 3点

トヨタ ノア/ヴォクシーには数々の先進装備に加えて、カラクリによりで3万3000円という安価に抑えられた助手席側ユニバーサルステップ、やはり電動でなくても任意の位置での容易な固定を可能にしたフリーストップバックドアなど、創意工夫の「テクノロジー」によって幅広いユーザーに利便性、そして歓びをもたらしていることを評価します。マツダCX-60は完全刷新のプラットフォーム、パワートレインに挑む姿勢、ルノーアルカナは新しい歓びと効率性をもたらすE-TECH HYBRIDを評価しました。

嶋田 智之

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 4点
BMW iX 3点
ルノー アルカナ 3点

排気量と気筒数を大きくしたことで生まれるゆとりを燃費に活かす動きはとりわけ欧州で少し前から見られたが、3.3リッター直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドで燃費を稼ぐという大胆な考え方を実現させたことに拍手を送りたい。普通に高速道路を巡航して軽々20km/Lを越えてみせたことにはちょっとした衝撃を受けた。しかも走ることの楽しさと見事に両立させている。長年かかげてきた“人馬一体”を、アイデアと技術で時代に寄り添いながら貫き通しているマツダの姿勢は、賞賛されていいと思う。

清水 和夫

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 6点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 3点
メルセデス・ベンツ EQS 1点

可変圧縮+可変ターボは、究極のガソリンエンジン。これをシリーズで使うというアイディアも素晴らしい。

瀬在 仁志

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 10点

アルカナはクーペSUVのスタイリッシュなフォルムに加えて、ルーテシアやキャプチャー同様にE-TECH FULL HYBRIDシステムを採用し環境性能と走りの性能を高次元で両立。F1技術を元にしたルノー独自のフルハイブリッドシステムはシンクロ機能を持たないドグクラッチシステムやモーターとエンジンのパワーを効率良く引き出す各ミッションを組み合わせることで欧州車ならではの幅広いスピードレンジに対応。低速から高速まで燃料消費を抑えたフルハイブリッドシステムは他に例が無く高く評価した。

世良 耕太

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 10点

驚異的な燃費を実現する3.3L直列6気筒ディーゼルエンジンを高く評価しました。1900kgを超える車重のSUVを軽々と走らせるだけの力を発生しながら、燃費がいい。ただ「いい」だけでなく、思わず数字を見直すほど「圧倒的にいい」燃費を記録します。パワー&トルクと燃費の両立は、DCPCI(空間制御予混合燃焼)と呼ぶディーゼル燃焼の技術革新と、スチールピストンの採用による摩擦抵抗の徹底した低減などにより実現しています。「理想の燃焼」に向かう開発を有言実行しているのがすばらしい。

高橋 アキラ

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
ルノー アルカナ 5点

エクストレイルには世界初の可変圧縮比エンジンを搭載し、しかも発電専用仕様にしている。モーターの制御も最新の姿勢制御が行われており、乗り心地や静粛性、ダイナミック性能においてもクラスを超えるものがある。アルカナはオリジナルのハイブリッドを開発。2軸のギヤと2つのモーター、ドグクラッチでの接続など斬新なアイディア満載のシステム。しかもモーターの特徴を活かしたレスポンスの良さ、ダイレクト感があり、ドライバビリティに優れたHEVシステムだと感じる。

竹岡 圭

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 5点
日産 エクストレイル 4点
トヨタ クラウン 1点

新しい4WDのカタチを具現化してきたエクストレイル。特にハイスピード領域のコーナリング等はSUVであることを忘れさせれるような爽快感がある。クラウンは新しい領域にチャレンジしてきたデザイン性と共に、ターボハイブリッドという新境地を打ち出してきた。そしてCX60はマツダのラージクラスとして、これまでにないチャレンジをしようとしており、実際に新しい乗り味を持っている点を評価させていただいた。

竹下 元太郎

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 4点
BMW iX 3点
メルセデス・ベンツ EQB 3点

アルカナは欧州勢の中ではユニークなストロングハイブリッドに取り組み、ドッグクラッチを使うなど構造的にも他に類を見ない方法を用いている。iXはBMWの、将来の電気自動車の技術的なショールームともいえる内容となっており注目に値する。EQSは、優れた空力特性や、高度なデジタル技術を駆使し、ラグジュアリークラスのEVの方向性を示している。

竹花 寿実

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 4点
日産 エクストレイル 3点
ルノー アルカナ 3点

BEVが注目される時代に、後輪駆動プラットフォームや直列6気筒エンジンなどを新規開発したマツダCX-60は、内燃機関のさらなる可能性を感じさせる意欲作。日産エクストレイルのVCターボ・エンジンを用いたe-POWERと先進的な4輪制御技術e-4ORCEによる走りは、とても完成度が高く、運転感覚も新鮮で、他のモデルへの展開がとても楽しみ。ルノー・アルカナのE-TECH FULL HYBRIDは、ルノーのドライバビリティへのこだわりと制御技術の高さに感心させられる。

谷口 信輝

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
ホンダ シビック e:HEV/シビックタイプR 3点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 2点

今回、カーオブザイヤーにシビックと迷った1台。乗り味良し、コーナーリング性能良し、充電不要なモーターで走る車は良いとこ取り。

千葉 匠

ブランド モデル 点数
ヒョンデ IONIQ 5 6点
日産/三菱 サクラ/eKクロス EV 4点

IONIQ5はSiCインバーターから、運転席ディスプレイの気の利いたユーザーインターフェイス、充電時間にのんびりできるリラクゼーションシートまで、痒いところに技術の手が延びている。UXのために技術がどうあるべきか、というひとつのお手本だと思う。サクラ/eKも視点は同じ。軽自動車の使われ方から発想し、生活に根ざした軽EVを実現した技術を賞賛したい。

鶴原 吉郎

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 4点
ルノー アルカナ 1点

エクストレイルは日産が世界で初めて開発した可変圧縮比エンジン「VCターボ」をe-POWERと組み合わせ、さらに電動駆動システムの制御性の高さを生かしたe-4ORCEも搭載し、日産の持つ技術を「てんこ盛り」したクルマに仕上がった。CX-60に搭載されたe-SKYACTIV 3.3エンジンは、革新的な燃焼技術を盛り込み、3Lオーバーのエンジンとしては画期的な低燃費を高い動力性能と両立した。ルノーのE-TECHハイブリッドは、高効率を極限まで追求して複雑な構造と制御を商品化した。

テリー 伊藤

ブランド モデル 点数
日産/三菱 サクラ/eKクロス EV 4点
トヨタ クラウン 3点
ヒョンデ IONIQ 5 3点

サクラ・eKクロスEV を中央高速道路で走行したが全くストレスが無かった!むしろ楽しかった
これじゃ売れるわけですね!ただし帰り道でチャージしないと山中湖から帰って来れない、もう少し航続距離が欲しい

韓国車IONIQ5がとでも新鮮だった EV車としても完成度高し

中谷 明彦

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 5点
日産 エクストレイル 4点
メルセデス・ベンツ EQS 1点

エクストレイルの可変圧縮比3気筒エンジン、マツダの意欲的な直6ディーゼル+HV、メルセデスEQSのリアステアシステムの完成度の高さをそれぞれ評価した。

西川 淳

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
マセラティ MC20 3点
ルノー ルーテシア E-TECH HYBRID 2点

エクストレイルのVCターボエンジンは内燃機好きの夢の一つを実現した。その効率性の高さからeパワーと組み合わされたこと自体は納得できる、が、できれば可変圧縮がもたらす”ナマ”の走りを体感してみたい。MC20は将来の電動化を見据えた数々の仕掛けを潜ませつつ、まずはデュアルチャンバー燃焼を量販機に持ち込んだ新開発のV6エンジンを積んできた。ルノーの新ハイブリッドシステムは既存のエンジン搭載車両と比較的容易に置換でき、様々なバリエーションを設定できるという点で画期的だ。

西村 直人

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 7点
日産 エクストレイル 3点

CX-60に7点を投じました。直列6気筒3.3lエンジンは燃費数値を劇的に向上させながら、クリーンな排出ガスとの両立を図り、バイオ燃料にも対応。低回転・低負荷時に燃費悪化を招く大排気量のネガを、48V系マイルドハイブリッドシステムによる電動モーターでアシスト。実走行では高速道路27.0㎞/l以上、15分間の市街地走行でも16.0㎞/l以上を達成。エクストレイルに3点を投じました。VCターボ+e-POWER+e-4ORCEによる道を選ばない安心感の高い走行性能を評価しました。

萩原 秀輝

ブランド モデル 点数
BMW iX 6点
トヨタ クラウン 2点
日産 エクストレイル 2点

iXの新開発プラットフォームは、CFRP、アルミニウム、高性能熱可塑製プラスチック、高張力鋼板という異なる素材を最適配置するインテリジェント・マテリアル・ミックスを採用。軽量化というBEVの最重要課題に真正面から対応しました。クラウンは、新開発の2.4Lターボ デュアルブーストハイブリッドシステムを用意。期待通りに気持ちのいい走が実感できました。エクストレイルは、VC-TURBOとe-POWERの組み合わせがもたらす力強く滑らかな走りを評価しました。

橋本 洋平

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 6点
日産 エクストレイル 4点

ドッグミッションを採用しコンパクトに作り上げたトランスミッションとモーターが生み出すこれまでにないアルカナのE-TECH HYBRIDのシステムは、ダイレクト感を生み出しつつも、ショックや音をさほど感じさせずスムーズに動いていたことに驚くばかりでした。緻密な回転同調制御を展開し、ドライバーにそれを察知させないこと、さらには効率良く走らせていたことにも感心しました。エクストレイルは可変圧縮エンジンが何をしているか察知させずに、静粛性も走りも両立していたことが良かったと思います。

ピーター ライオン

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 6点
日産 エクストレイル 3点
ルノー アルカナ 1点

マツダCX-60が搭載した安全装備を高く評価します。赤外線付きカメラでドライバーを見守り、閉眼状態などによる眠気・居眠り検知、体調急変を高い精度で検出する「ドライバー・モニタリング」を高く評価します。また、マツダの新しい「ラージ商品群」の高い完成度と性能も高く評価します。

ピストン 西沢

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 10点

VCターボエンジンは、他社にはない新しい技術。海外では動力用に使われているので、そのモーターチックなフィーリングを日本でも味わいたいという期待もある。まだエンジンにはこんな未経験があったのか?と思わせる独創的な技術に完敗

藤島 知子

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 10点

現時点で現実的に向き合える電動(フルハイブリッド)モデルとして、低燃費でありながら、エンジンフィールが気持ちよく、操縦安定性に優れたルノーらしい走りを実現。ドッグクラッチマルチモードATは驚くほど滑らかでレスポンスに優れた変速を実現。F1で培ったノウハウが活かされている点はロマンを感じさせるし、快適性と走る楽しさを高次元で提供してくれた。

松田 秀士

ブランド モデル 点数
ルノー キャプチャー E-TECH HYBRID 8点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 2点

E-TECHハイブリッドの機構はとても複雑だ、理解すればするほどモーターの制御でどうやってシンクロを使わずギヤチェンジができるのか?モーター側2速のギヤはどこまでの加速領域があるのか?様々な疑問が解け、改めてそのシンプルな機構で複雑な制御を行っていることに感心した。CX-60 e-SKYACTIV Dは縦置きエンジンで直6ディーゼルでさらにマイルドハイブリッドとするなど、内燃機関として突き詰めたメカニズムを奢っている。しかもサイズ離れした驚異の燃費を出している。

松任谷 正隆

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 10点

もともとルノーはユニークなアイディアを実践するメーカーだと思っていますが、今回のハイブリッドシステムも、実にユニークだと思いました。システムの性格上、不思議な音が聞こえたりもしますが、それはほんの些細なこと。パワーの立ち上がり方も自然なら、燃費もいい。ルノー車の特徴でもあるスタビリティの高さにも磨きがかかり、テクノロジーとの一体感があります。

松本 英雄

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 5点
ルノー キャプチャー E-TECH HYBRID 5点

日産エクストレイルに搭載した発電用ユニットから作り出す能力は1.5リッターとは思えない高出力を発揮する。その恩恵が大きな電力を生み高い動力性能へとなる。3気筒と独自の機構によるメカニカルな可変圧縮ターボは静粛性においても素晴らしい。技術が立体的に重なったテクノロジーの相乗効果といえよう。またルノーが齎した E-TECH HYBRIDも合理的で断続にロスの少ない機構が斬新で今までになかったハイブリッドシステムを形成した。機械と電機の新たな融合が感じられる技術力である。

まるも 亜希子

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 5点
メルセデス・ベンツ EQS 3点
ダイハツ/トヨタ ロッキー HEV/ライズ(ハイブリッド) 2点

複雑そうに見えて実はシンプルな考え方で、効率の良さとダイレクト感のある走りを両立したE-TECH HYBRIDは、アルカナ以外のキャプチャー、ルーテシアでもその素晴らしさを体感できました。
EV最長700kmの航続距離と、最高級EVにふさわしい極上の乗り味を手にしたEQS、AMGの世界観をEVで表現したEQS 53も心躍りました。
軽量コンパクトなシステムで、100%モーター走行を手に入れたe-SMART HYBRIDの上質で安定感のある走りも良かったです。

御堀 直嗣

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 7点
ルノー アルカナ 3点

エクストレイルに搭載されたVCターボエンジンは、世界で初めて量産化された可変圧縮比エンジンであり、これを発電用動力に用いることで回転数を抑え、燃費改善と静粛性の向上を実現している
アルカナからルノーが採用しはじめたE-TECHハイブリッドは、ドッグクラッチを活用した2モーターハイブリッドという独創技術により、低燃費に加え、壮快な運転を楽しませる

諸星 陽一

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 7点
日産 エクストレイル 3点

ルノー アルカナが搭載したE-TECHハイブリッドはそれまで乗用車に搭載が難しいと言われたドグクラッチ式ミッションをハイブリッド技術を用いて搭載するという画期的なものだ。今後、長い目でみるとクルマはEVに移行していくことだろう。現在のEVにはミッションが積まれないことが多いが、ミッションを搭載することでEVの世界も広がりを見せるはず。そうした意味で、今後も発展性のある技術としてE-TECHハイブリッドを搭載するアルカナに多く配点した。

山田 弘樹

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 5点
ルノー アルカナ 5点

縦置き直列6気筒ディーゼルターボと電子制御式多板クラッチトランスミッションの搭載。久々となる後輪駆動への回帰であり挑戦。その気合いが溢れすぎてしまった部分はあるものの、熟成を見越してマツダCX-60を評価します。またこれとは対照的に、欧州で主軸であった小排気量ディーゼルターボの代替えとして、非常にユニークなシステムである「E-TECH HYBRID」を搭載したルノー車、その代表としてアルカナを評価します。

山本 シンヤ

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 10点

燃費向上や環境負荷低減はもちろん他社のシリーズパラレル式では実現が難しかったダイレクト感/小気味良さを備えた心地よい フィーリングに驚きました。既存のアイテムを上手に活用しつつも、モータースポーツ由来のノウハウ/アイデアを応用によりアフォーダブルな価格を実現した所も魅力です。そんなハイブリッドの伸び代と新たな選択肢に対して高く評価しました。

山本 マサユキ

ブランド モデル 点数
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 10点

縦置きプラットフォームでトルコンレス8速ATと同軸にモーターを配置したトランスミッション、高出力と低燃費、これら全てを高い完成度で実現させたマツダの開発陣の意地に感銘を受けました

吉田 由美

ブランド モデル 点数
ルノー アルカナ 5点
BMW iX 3点
マツダ CX-60 e-SKYACTIV D 3.3 2点

ルノーが独自で開発したフルハイブリッド「E-TECH HYBRID」は、2つのモーターにルノーF1技術からフィードバックされた電子制御ドッグクラッチマルチモードATが採用され、ダイレクト感がありつつスムーズな走りの楽しさと、コンパクトで軽量、さらに輸入車ナンバーワンを謳う低燃費は、まさに「いいとこどり」な車だと思います。

渡辺 陽一郎

ブランド モデル 点数
日産 エクストレイル 7点
ダイハツ/トヨタ ロッキー HEV/ライズ(ハイブリッド) 3点

ハイブリッドを含めたエンジン搭載車を2040年までに全廃する方針も聞かれ、今は技術革新が電気自動車の電池などに移ってきた。しかしエンジンも大切で、エクストレイルの圧縮比を変化させるVCターボは画期的だ。e-POWERの発電用に使うのも贅沢で、運転感覚が楽しい。ロッキー&ライズのハイブリッドは、エンジンが発電して駆動はモーターが行う本格的な方式だが、ノーマルエンジンとの価格差を28万9000円に抑えた。約20万円の価格差で登場すると思われるムーヴハイブリッドにつながる技術だ。

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