選考結果

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第46回 2025-2026 日本カー・オブ・ザ・イヤー 選考委員別配点表

※各選考委員の配点をクリック(タップ)すると車種についてのコメントが見られます。
No 氏名

スズキ/e ビターラ

スバル/フォレスター

ダイハツ/ムーヴ

トヨタ/クラウン(エステート)

日産/リーフ

ホンダ/プレリュード

BMW/2シリーズ グラン クーペ

ヒョンデ/インスター

プジョー/3008

フォルクスワーゲン/ID.Buzz

1

青山 尚暉

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10 25 1 8 15 18 4 2 12 6
2

安東 弘樹

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8 15 1 2 25 4 6 10 12 18
3

飯田 裕子

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4 25 12 1 10 18 6 8 2 15
4

石井 昌道

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1 18 2 15 6 25 12 4 8 10
5

石川 真禧照

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25 18 4 6 1 8 12 15 2 10
6

今井 優杏

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2 25 1 15 10 12 8 4 18 6
7

太田 哲也

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1 25 8 12 2 18 4 15 10 6
8

大谷 達也

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10 18 1 12 15 25 6 2 4 8
9

岡崎 五朗

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12 4 2 8 18 25 6 1 10 15
10

岡本 幸一郎

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1 25 10 15 2 18 4 8 6 12
11

小沢 コージ

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18 25 15 8 12 10 6 2 1 4
12

片岡 英明

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8 25 4 12 15 18 2 10 1 6
13

桂 伸一

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4 18 1 15 12 25 8 6 2 10
14

金子 浩久

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1 4 12 8 2 18 10 15 6 25
15

河口 まなぶ

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4 25 12 15 18 10 2 8 1 6
16

川島 茂夫

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10 18 1 25 12 15 2 8 4 6
17

木下 隆之

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6 12 4 2 15 18 1 10 8 25
18

日下部 保雄

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4 25 1 15 2 18 6 12 10 8
19

九島 辰也

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18 25 1 12 2 15 6 4 8 10
20

工藤 貴宏

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4 25 12 15 2 18 10 6 8 1
21

国沢 光宏

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2 25 8 18 4 15 1 12 10 6
22

五味 やすたか

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1 25 12 15 18 10 8 2 6 4
23

こもだ きよし

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4 2 1 12 8 25 15 6 10 18
24

斎藤 聡

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8 25 4 10 12 18 6 1 2 15
25

斎藤 慎輔

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1 25 12 6 2 18 4 8 15 10
26

佐藤 久実

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1 8 2 10 12 25 6 15 4 18
27

佐野 弘宗

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4 12 1 25 18 15 6 8 10 2
28

澤 円

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2 12 15 6 10 18 8 1 4 25
29

塩見 智

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8 25 2 4 10 15 1 12 18 6
30

島崎 七生人

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15 18 1 12 10 25 2 8 4 6
31

島下 泰久

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1 25 4 12 15 18 2 6 8 10
32

嶋田 智之

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1 18 4 6 2 15 12 25 10 8
33

清水 和夫

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1 25 6 10 8 15 18 12 4 2
34

神保 匠吾

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10 25 2 4 12 15 6 8 1 18
35

瀬在 仁志

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8 25 1 18 6 15 10 4 12 2
36

世良 耕太

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8 18 10 15 12 25 1 4 2 6
37

高橋 アキラ

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1 25 10 12 2 15 4 18 8 6
38

竹岡 圭

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15 25 8 6 1 18 2 4 10 12
39

竹下 元太郎

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15 25 10 4 12 18 1 8 2 6
40

谷口 信輝

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2 1 4 18 12 25 15 8 6 10
41

鶴原 吉郎

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8 6 1 4 25 18 12 2 15 10
42

テリー 伊藤

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12 4 1 15 10 25 2 18 6 8
43

戸田 治宏

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2 25 1 10 15 18 8 4 6 12
44

中谷 明彦

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4 25 2 18 12 15 8 1 10 6
45

西川 淳

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1 15 4 18 10 25 6 2 12 8
46

西川 昇吾

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2 25 18 8 12 15 4 10 1 6
47

萩原 秀輝

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10 25 1 2 18 15 6 8 12 4
48

橋本 洋平

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1 2 8 18 6 25 10 15 4 12
49

濱口 弘

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1 25 2 4 15 18 10 6 8 12
50

ピーター ライオン

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8 25 1 10 12 15 18 6 4 2
51

ピストン 西沢

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1 18 4 10 12 25 8 6 2 15
52

藤島 知子

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1 10 12 6 18 25 8 2 4 15
53

松任谷 正隆

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12 10 2 1 18 25 6 15 8 4
54

松本 英雄

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2 18 6 10 1 25 15 4 8 12
55

まるも 亜希子

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2 12 10 18 6 25 4 15 1 8
56

山田 弘樹

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1 25 8 15 2 10 12 6 4 18
57

山本 シンヤ

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6 25 1 12 18 10 8 15 4 2
58

吉田 由美

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10 25 8 15 4 18 6 12 2 1
59

渡辺 慎太郎

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2 15 18 6 8 10 12 4 1 25
60

渡辺 陽一郎

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12 25 8 10 18 15 4 6 2 1
今年のノミネート車はいつも以上に魅力的な新型車が揃った。ホンダ・プレリュードの操る楽しさ、80年代にドライブデートに明け暮れた今の世代を熱くする、価格はともかくとした商品性、日産リーフのこれぞ電気自動車という滑らかで静かな走りとエクステリアデザイン、ついに700kmを越えた航続距離(WLTCモード)、プジョー3008のインテリアのデザイン性、シートの良さ、視界の良さも大いに評価したい。その上で、「誰にでも薦めたくなる商品力」と、それを裏付ける安全性能、快適性、約400万円から手に入る企業努力による価格設定、そして新しさ(継続販売車であればそのクルマとして歴代ファンが感じる新しさ)という個人的評価基準で、オールラウンダーかつロングドライブでも疲れない(600kmの運転経験あり)スバル・フォレスターはもっとも合致した1台となった。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
日産/リーフ
15
プジョー/3008
12
スズキ/e ビターラ
10
トヨタ/クラウン(エステート)
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
ヒョンデ/インスター
2
ダイハツ/ムーヴ
1
今回も悩みはしましたが最後に10台を一気に試乗した結果、順位が、思ったより、すんなり決まった自分に驚きました。
気付くと1位~5位のうち3台はBEVに。スペックにかかわらず、シームレスで力強い加速や静粛性、回生による無駄のない減速感など、クローズドコースに於いてもBEVの優位性を感じたのが正直な感想です。一方でストロング・ハイブリッドユニットを得たスバル・フォレスターや、ホンダ・プレリュード、トヨタ・クラウンエステートからは、環境性能と利便性や快適性、また運転の楽しさの並立の可能性を感じられたのも事実です。
特に日本に於いては、まだまだハイブリッドユニットの存在感を再認識させる今回の日本カー・オブ・ザ・イヤー2025-2026でした。
一方、10ベストカーの中で、唯一の純ガソリンエンジンの軽自動車でありながら、存在感を示したダイハツ・ムーヴではありますが、実質燃費は10台の中で最も悪い可能性もあり、今後の軽自動車の方向性や未来について早急に議論すべきだと感じたのも確かです。
日産/リーフ
25
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
18
スバル/フォレスター
15
プジョー/3008
12
ヒョンデ/インスター
10
スズキ/e ビターラ
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
ホンダ/プレリュード
4
トヨタ/クラウン(エステート)
2
ダイハツ/ムーヴ
1
日本車は2台の“ハイブリッド”の“動力が創出する走りや移動の豊かさ”にスバルやホンダらしさを改めて感じることができた。スバルがフォレスターにS:HEVを採用したことで今の人気上昇に繋がっているのも一つの理由だと思うけれど、私はこれまで当り前の良さとして注目されにくかったスバルの本質の技術や性能、安全思想に改めてスポットが当たり見直される機会を得たことをフォレスターの真価として1位に選ばせていただいた。ホンダも“ハイブリッド×スポーツ”の楽しさと、今後の展開を期待させる懐感もe:HEVの技術力によるところ。燃費だけではないハイブリッドがもたらすデザインや走り、安全などへの相乗進化がクルマとしての面白さに繋がりそうだ。
輸入車では48Vマイルドハイブリッドシステムの新規あるいは追加モデルの登場が印象に残る年だった。そしてそれぞれに技術へのこだわりがあるからブランドの技術面のキャラも優れた走行性能にも注目し感心させられることも多かった。
リーフのようにすでに3代目となるEVの登場の技術の進化に驚くとともにその走りの洗練にクルマ好きは嬉しくなる。
クルマの電動化が当り前になりつつある今、今後もそれらがもたらす各社の価値をデザインのような静的なものから、走りという動的性能まで開発者の声とともに残らずさらって評価していきたいと改めて思う一年でした。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
15
ダイハツ/ムーヴ
12
日産/リーフ
10
ヒョンデ/インスター
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
スズキ/e ビターラ
4
プジョー/3008
2
トヨタ/クラウン(エステート)
1
日本ではBEV(電気自動車)の普及が思うように進まないなかで10ベストカーに4台が選出された。少なくとも実力と魅力をかねそなえたBEVが増えつつあるということだ。しかも比較的にコンパクトで身近なモデルが多いので、販売が上向くことが期待できる。また、フォルクスワーゲンID.Buzzのように他にはないユニークなモデルもマーケットを活気づけることになりそうだ。
とはいえ上位3台にあげさせていただいたモデルはいずれもフルハイブリッドカー(モデルによってエンジン車も選べる)。やはり、現在からしばらくの間は乗用車の主流であり続け、今後は燃費性能だけではない魅力をさらに高めていく必要があることが示唆されたと捉えることができる。輸入車はフルハイブリッドカーは少ないが、そのかわりにMHEV(マイルドハイブリッド)を強化して、より燃費改善効果を高め、モデルによってはパフォーマンスアップや操る喜びを高めることに繋げている。さまざまなパワートレーンが存在し、クルマの魅力を高めるためにさまざまなアイデアで活用しているのが興味深い。
ホンダ/プレリュード
25
スバル/フォレスター
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
BMW/2シリーズ グラン クーペ
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
プジョー/3008
8
日産/リーフ
6
ヒョンデ/インスター
4
ダイハツ/ムーヴ
2
スズキ/e ビターラ
1
当然かもしれないが、10ベストに選ばれるクルマは発表後の試乗会や個人でも借りて試乗しているので、袖ヶ浦の合同試乗会は、ぼくには最後の確認作業。テーマを持って試乗した。サーキットだが、一般道に見立、コースのアウト側をコース通りに走る。もちろん他車の迷惑にならないように。そこで、乗りやすさを感じてみた。今回の10ベストで、ボクが選出しなかったのはリーフと3008だった。今回、試乗して、リーフはハンドリングが敏感すぎるのと、3008は音とプジョーらしさが薄くなっているのを感じた。
スズキ/e ビターラ
25
スバル/フォレスター
18
ヒョンデ/インスター
15
BMW/2シリーズ グラン クーペ
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
ホンダ/プレリュード
8
トヨタ/クラウン(エステート)
6
ダイハツ/ムーヴ
4
プジョー/3008
2
日産/リーフ
1
権威ある日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて私・今井優杏の個人的には、これをご覧になった方々がこの評価を参考にして車選びをなさる際に「ああ信じて良かった!」と思っていただけるように点数を投じました。順位づけの理由をここではしたためます。良さは車種にて、ここでは辛口に。悪しからず。
1位:フォレスター 価格は上がりましたが、スバルらしい走りを愚直に貫き、ブランドを大事にしている姿勢も好感度マックスでした。
2位:3008 乗ったらめっちゃいい!まだまだ国産から輸入車に乗り換える際、特にフレンチには抵抗のある人もいるかもですがぜひ乗って欲しい。このとっつきにくさで2位ですが、実は乗ったらイメージ変わります。
3位:クラウンエステート とってもいいクルマですが、これってSUV?な腰高が、エステート=ステーションワゴンを期待していた自分的にこの順位に。だからSWをもうひとつ、追加してはいかがですかねトヨタさん!笑
4位:プレリュード 走りは最高ですが、既視感のあるフロントライト&腰高リアライトのデザインと、リアシートの妙なチープさが残念。価格を考えるともうすこし考えて欲しかった(涙)惜しすぎる
5位:リーフ やはり一般道での試乗ができてないので、めっちゃおすすめ!と書けなかったことと、航続距離を求めるあまりにタイヤにノイズやヨレが多いこと。
6位:2シリーズ グランクーペ ちょっと皆さんにおすすめするにはお値段が高めかなと。しかしお値段にふさわしいインテリアの豪華さなどはあるんですけれど。
7位:ID buzz大きすぎるのと、高いですよね。
8位:インスター インテリアのボタンの多さがちょっと使いにくい
9位:eビターラちょっともっちりしすぎて走りの質感に洗練を求めたいのとこちらも一般道で乗れていないので。
10位:ムーヴ 良くも悪くも普通!これはしかし最高の褒めことばですけどね!
スバル/フォレスター
25
プジョー/3008
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
ホンダ/プレリュード
12
日産/リーフ
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
ヒョンデ/インスター
4
スズキ/e ビターラ
2
ダイハツ/ムーヴ
1
私がスバル・フォレスターを高く評価した最大の理由は、「ユーザーの現実に真正面から向き合い、安全とは何かを再定義した姿勢」にある。今回注目すべき自転車保護エアバッグは、自転車事故においてAピラーに頭部を強打するケースが多いという現実に対し、従来の歩行者保護技術ではカバーしきれなかった領域へ踏み込んだ装備だ。エアバッグ搭載による重量増や燃費への影響というメーカー側のデメリットを承知しつつ、社会的リスクに手を打った。これは、多くのドライバーが昨今抱く「加害者になってしまう恐怖」をどう軽減するかという視点からのアプローチであり、他メーカーの「従来型の安全思想」にも刺激になるはずだ。

フォレスターは法規制をクリアするためではなく、本気でユーザーの事故をなくしたいと考えている。ユーザーにとって何が本当に大事なのかを、現実の交通環境と向き合いながら判断していることが、細部からも伝わってくる。

また、外観や技術の派手さで勝負するクルマではないが、素直で追従性のよいハンドリング、直進安定性の高さ、どんな道でも走れる安心感といった基本性能の高さが、走りの信頼性を支えている。結果として、クルマとの対話が自然に行えることも、このモデルの美点である。

ユーザーの不安に寄り添い、それでいて愉しさも追求したハンドリングやパワー特性や、「事故をゼロに近づける」という目的へ明確に舵を切る姿勢こそが、フォレスターに今年もっとも高い評価を与えるべき理由だと考える。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
ヒョンデ/インスター
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
プジョー/3008
10
ダイハツ/ムーヴ
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
日産/リーフ
2
スズキ/e ビターラ
1
こんなことを言ってはミもフタもないが、ジャンルも違えば価格帯もバラバラな10台に性能の優劣だけで順位を決めても大した意味はない。そこでハードウェアの完成度をベースとするのはもちろん、ここに時代性や独創性といった要素、さらには私自身の価値観を盛り込んで1位から10位までを決めた。したがってこれが製品としての優劣だけで決めた順位ではないことを先に申し上げておく。
そのうえで、今年の10ベストは「ただのいいクルマ」だけでなく、味わいの深さ、新しい商品価値を提案するモデルが多く、とりわけトップ4の順位を決めるのは例年以上に難しかった。クラウンの項でも書いたとおり、これは日本自動車文化の熟成振りを反映したものといっていいだろう。
ホンダ/プレリュード
25
スバル/フォレスター
18
日産/リーフ
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
スズキ/e ビターラ
10
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
プジョー/3008
4
ヒョンデ/インスター
2
ダイハツ/ムーヴ
1
 今年の1位は秒速で決まった。2ドアクーペというニッチマーケット狙いの商品であること、価格が600万円超えであることを差し引いてもハードウェアの優秀性は圧倒的だった。内外装の仕上げや、しなやかさと気持ちよさを高次元で両立したフットワークも素晴らしかったが、何より高く評価したのがパワートレーン。Honda S+ Shiftと2L直列4気筒エンジンの組み合わせで構成するe:HEVは、現実的な電動化技術として今後も普及が見込めるハイブリッドに、高度なファントゥドライブという新しい価値を見事に吹き込んだ。
 一方、2位以下は僅差だった。今回から投票ルールが変わりすべての車種に「順位」をつけることになったが、正直、1位と2位の差よりも、2位と10位の差のほうが小さいと感じるぐらいであり、順位を合理的に説明するコメントを書くのは不可能と判断した。そんななか、リーフ、eビターラは公道では未試乗ながら、世界レベルのスペックと商品性を備えており、国産BEV元年の到来を予感させた。今後の補助金政策の動向など不透明さもあるが、日本メーカーがこのまま魅力的なBEVを出し続ければ、10年後の2035年には日本でも新車販売の20〜30%はBEVになるのではないだろうか。
 (私の中での)熾烈なトップ争いがなかったという意味ではやや盛り上がりに欠けた感もあったが、裏を返せばよりよいカーライフを提供してくれる粒ぞろいのクルマが多く登場したのが2025年である。そしてこの事実は、単なるクルマ選びに留まらない。多くの選択肢のなかからユーザーが何を選ぶかによって、将来のクルマの在り方も決まる。5年後、10年後、あるいは20年後のクルマがどうなるか。それはメーカーが決めることではなく、ましてや国が決めることでもなく、自腹を切って愛車を購入するユーザーだ。COTYがそのための一助となれば幸いです。
ホンダ/プレリュード
25
日産/リーフ
18
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
15
スズキ/e ビターラ
12
プジョー/3008
10
トヨタ/クラウン(エステート)
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
スバル/フォレスター
4
ダイハツ/ムーヴ
2
ヒョンデ/インスター
1
2025年はいつも以上に印象的なクルマが何台も出てきたので、こちらに10ベストカーに選出されるだけでも価値がある年だったように思います。また、レギュレーションも大きく変わりました。
その中で、私は「その年を象徴する”何か”を持っているクルマ」をテーマにこれまでも評価していますが、最後まで迷ったのは、上位の順位付けをどうするかでした。
フォレスターもプレリュードもクラウンもすばらしい仕上がりであることは間違いありませんが、まったく違う個性を持ったクルマたちであり、そこをどう評価するかは本当に難しいことでした。
結果的に、とくにプレリュードとフォレスターをどうするかは本当に迷ったのですが、歴代モデルとはひと味違うものを強く感じさせたフォレスターに最高点を投じたいと思います。
プレリュードもどこか気に入らない点があったわけではまったくありません。配点としては8点の差となりますが、気持ちとしてはもっと小さな差です。
一方で、発表されましたが納車が始まっていないクルマについては、限られた機会の中で完成度の高さを確認する機会はあったものの、どうしても高く評価することはできませんでした。そのあたりは今後、扱いをどうすべきか関係者の方々と何らか議論の機会があってもよいように思います。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
12
ダイハツ/ムーヴ
10
ヒョンデ/インスター
8
プジョー/3008
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
日産/リーフ
2
スズキ/e ビターラ
1
今年はEVの年でもなくエンジン車復活の年でもなくミニバンの年でもない。強いて挙げればメーカーの生き様が見えた年であり、中でもスバル、マツダ、三菱、ダイハツなどが自分の個性を改めて強化し、今後100年に立ち向かっていく方針であり姿勢が見えてきたように思う。そんな中、スバル フォレスターがフラット4を核とし、新たに魅力的なハイブリッドカーで立ち向かっていく様が印象に残った。今後は特に日産、ダイハツの躍進に期待したい。
スバル/フォレスター
25
スズキ/e ビターラ
18
ダイハツ/ムーヴ
15
日産/リーフ
12
ホンダ/プレリュード
10
トヨタ/クラウン(エステート)
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
4
ヒョンデ/インスター
2
プジョー/3008
1
最終選考に残った10台は、いずれも甲乙つけ難い力作揃いだった。カテゴリーも車格も、そして性格も大きく違うため、焦点の当て方によって評価基準は変わってくる。そこでユーザーの視点に立って評価と採点を行った。最後まで迷ったのが、スペシャルティカーのプレリュードとクロスオーバーSUVのフォレスターだ。プレリュードは、2モーター式ハイブリッドシステムの「e-HEV」の完成度が高く、「ホンダS+シフト」もホンダらしいワクワクさせる演出だった。電動化しながら、ガソリンエンジンの存在感も際立っている。フォレスターは、主役に抜擢された水平対向エンジンに2モーターのシリーズ・パラレル式ストロングハイブリッド(S:HEV)の洗練された走り味に加え、1.8ℓターボ車も違う存在感を見せてくれた。アイサイトやサイクリストまでも考慮したエアバッグなど、先進の安全装備にも目を見張るものがある。ピラミッドの頂点と土台のクルマだったが、幅広い層にマッチするフォレスターを1位に推した。
バッテリーEVもレベルの高い争いとなっている。そのなかで頭ひとつ抜け出ていたのがリーフだ。2代にわたる技術の蓄積を、この3代目で開花させようと本気の取り組みを見せてくれた。クラウンエステートは隙のない仕上がりだが、クラウンスポーツに乗ったときほどの衝撃と感動はない。
輸入車は、2台のバッテリーEVに引かれた。迷った末に、トータル性能とともにコストパフォーマンスが高く、多くの人に手の届きやすいコンパクトなヒョンデのインスターを上位としている。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
日産/リーフ
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
ヒョンデ/インスター
10
スズキ/e ビターラ
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
ダイハツ/ムーヴ
4
BMW/2シリーズ グラン クーペ
2
プジョー/3008
1
 個人的な選考基準は、まず自分で買うか買おうと思うか。思うのであればヒト様にも自信を持ってお薦めできる。
 2025年、今年のイヤーカー選考は混迷を極めた。その理由は試乗コースの袖ヶ浦フォレストレースウエイのフルコースを使用して10台を横並び比較が、一気にその場で時間差なくできた事が、良くも悪くも悩む原因になった。
 1位選考のプレリュードはスポーツカーであるから問題はない。問題は高速操縦安定性に優るドイツ勢と、開発陣にドイツ流儀が伝えられているヒョンデ、それらと日本勢の違いに唖然としたのだ。不安定になりやすいあるコーナーで、すでに欧州勢に追いついていると思っていた日本勢に不穏な動き、つまり不安定になりやすい動きが生じるところに落胆した。
 こう書くと、サーキットの特別な場所だから、と返されるが違う。日常でも有り得るコーナーでのシーンだから危惧したのだ。もちろん速度によるので通常は起こらない場合もある。最後は車両安定装置が作動して救ってくれる事は間違いないが、そこに至るプロセスにドイツ勢とその指導を受けたヒョンデの懐の深さに差が出ている、という事だ。
 では選考結果に日本勢が上位に名を連ねるのは何故か。それは一般ドライバーを危険にさらすレベルではなく、安定制御が介入して沈静化するためだ。
 さらに当然ながら日本のためのカー・オブ・ザ・イヤーであるから、日本勢から選ぶ事を念頭においている。
ホンダ/プレリュード
25
スバル/フォレスター
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
日産/リーフ
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
ヒョンデ/インスター
6
スズキ/e ビターラ
4
プジョー/3008
2
ダイハツ/ムーヴ
1
クルマを試乗する際に、「機械として優秀か?」と「商品として魅力的か?」という二つの点を確かめることにしている。もちろん、二つとも高く評価できたら言うことはないが、きれいに揃うことは多くない。揃っていなくても、どちらかにそのクルマならではの光るポイントがあれば記憶に残ってくる。今回の10台も、強く記憶に残っている10台だった。特に、上位のクルマたちは機械として優秀であると同時に商品としても魅力的で、両方を兼ね備えている。開発陣が優秀な機械を目指して開発センターで数字やグラフなどを睨みながら、その一方で魅力的な商品にするために社会と人々の動向などを探っているのだろう。
今回は、EVとPHEV、エンジン車、さらにはミニバンから軽自動車、2ドアクーペ、エステートに各種SUVと多彩な10台が10ベストカーに残った。イヤーカーも発表が楽しみだ。
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
25
ホンダ/プレリュード
18
ヒョンデ/インスター
15
ダイハツ/ムーヴ
12
BMW/2シリーズ グラン クーペ
10
トヨタ/クラウン(エステート)
8
プジョー/3008
6
スバル/フォレスター
4
日産/リーフ
2
スズキ/e ビターラ
1
もはやEVが当たり前となり、むしろ純粋な内燃機関モデルが稀有な状況になったといえる今年は、自動車に込められた技術がどれだけユーザーに寄り添えるものとして昇華されているか? が問われたように思えた。プジョー3008は純粋なワクワク感が、BMW2シリーズグランクーペには相変わらずの走りの魅力が、スズキeビターラはEVであることを違和感なく受け入れられるデザインでユーザーに寄り添った。VWのID.Buzzは老若男女を問わず微笑ませる力があり、ヒョンデのインスターは日本のメーカーが作っておかしくない高い商品性の高さと若者にも響く存在感を見せた。またホンダ・プレリュードは名車を新技術で復活してユーザーの選択肢を広げ、ダイハツ・ムーヴは長いブランクを経て「使いやすさと価格」という軽自動車本来の価値を再提案した。そしてトヨタ・クラウンエステートは70周年を迎えながらも4車種完成で新たな価値観を問い、電動の先駆である日産リーフは目新しさよりも従来技術の徹底した磨き込みで電気自動車を真の当たり前としてユーザーに問うている。そんな中で、スバル・フォレスターは最も技術を人に寄り添えるものとして昇華した1台だと感じた。ハイブリッド化は水平対向エンジンという独自技術を今後も使えるものとしつつ、多くの人に受け入れられる燃費性能として普遍性を築き、それを完熟のAWDとともに使いやすいSUVに搭載して個性をも受け入れてもらえる努力をした。併せて安全性能の盛り込み方も徹底し、高度な運転支援技術を誰もが使えるものとして提供するなど、高い商品性を実現した。こうした誠実な作り込みがまさに、技術がどれだけ人に寄り添えるものとしたかの集大成と感じる1台だといえる。だからこそ今年、わたしはスバル・フォレスターを日本カー・オブ・ザ・イヤーの1位に相応しいと思い投票した。
スバル/フォレスター
25
日産/リーフ
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
ダイハツ/ムーヴ
12
ホンダ/プレリュード
10
ヒョンデ/インスター
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
スズキ/e ビターラ
4
BMW/2シリーズ グラン クーペ
2
プジョー/3008
1
 生活や仕事の多様化や技術の進化に合わせて人とクルマの関係も新しい価値観や用途が次々と生まれているのが現代だと思います。だからといって古い価値観や伝統が蔑ろにされている訳でもなく、多種多様になるのも当然でしょう。そういった背景からベストに選んだのがクラウンです。SUVあるいはハイトワゴン的なパッケージングは目新しいものではありませんが、「保守」の象徴のような印象のあるクラウンに展開したのが刺激的です。もちろん、クラウンの4系統があってこそエステートという側面もありますが、仮に1系統で構成するとしても公的私的の両用途の両立からエステートが一番新しい時代の高級車に相応しいかもしれません。フォレスターについてはストロングHVの導入とミドルSUVの基本に沿った進化と熟成を、プレリュードはクーペの魅力の再認識と新しい技術や設計思想の導入とそれがもたらした恩恵を評価し、上位3モデルとしました。
 個別のコメントでは各モデルのそのクラス/カテゴリーでの特徴あるいは新たなニーズの掘り起こしなどで評価を中心としています。もっとも、「10ベストカー」として選出されたモデルなのでそれらの要件は満たされています。つまり、どのモデルもイヤーカーとして選ばれる資質を持っていると考えますが、適応用途やコスパ、予想されるクラス/カテゴリーへの影響力などの一般性も勘案した上で順位付けしました。
トヨタ/クラウン(エステート)
25
スバル/フォレスター
18
ホンダ/プレリュード
15
日産/リーフ
12
スズキ/e ビターラ
10
ヒョンデ/インスター
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
プジョー/3008
4
BMW/2シリーズ グラン クーペ
2
ダイハツ/ムーヴ
1
今年も心を惹かれるモデルが多く、選考には幾度も迷わされました。けれど最終的には、“十年後に振り返ったとき、最も鮮やかに思い出を照らす華やぎ”を基準に、このような配点としました。
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
25
ホンダ/プレリュード
18
日産/リーフ
15
スバル/フォレスター
12
ヒョンデ/インスター
10
プジョー/3008
8
スズキ/e ビターラ
6
ダイハツ/ムーヴ
4
トヨタ/クラウン(エステート)
2
BMW/2シリーズ グラン クーペ
1
日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考基準はイヤーカーが後年記憶に残るクルマであること。そして運転が楽しいクルマであることもポイントだ。楽しさにはスポーツカーのような軽い緊張するものも、リラックスできる楽しさ、そしてクルマに合った空間の快適さもある。デザインは個人の主観に左右されるが、自分にとって心地よいデザインを優先している。
また必ずしも良いクルマであることは重要ではなく個性のある活気あるクルマもイヤーカーとして時代を代表することになる。
そして時代と共にクルマの作り方も考え方も変わってきている。固定概念にとらわれることなくいつも柔軟に捉えるように心がけている。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
ヒョンデ/インスター
12
プジョー/3008
10
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
スズキ/e ビターラ
4
日産/リーフ
2
ダイハツ/ムーヴ
1
基本的には数年後その年を振り返った時に「あのクルマが発売になった年なんだ」となるものが高く評価されればいいと考えます。そしてそこに必要なのは”完成度の高い仕上がり”と”個性”。完成度の高い仕上がりでもブランドとしての個性がなかったらダメですし、その逆のパターンもダメだと思います。その”個性”は、”ハードウェア”と”走り”と”デザイン”から成り立ちます。そしてそれを鑑み、今年はスバルフォレスターをトップに評価しました。”らしさ”がポジティブに結合し、魅力的なクルマが誕生しました。
スバル/フォレスター
25
スズキ/e ビターラ
18
ホンダ/プレリュード
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
プジョー/3008
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
ヒョンデ/インスター
4
日産/リーフ
2
ダイハツ/ムーヴ
1
友人に「いまクルマを買うならオススメはどれか?」と尋ねられた時に「これを買うべき!」と自信をもっておススメできるクルマに最大の点数をつけるのが私のイヤーカー選びです。「10ベストカーに選ばれたクルマはすべて高い評価を得ている誇るべきクルマ」を前提に、たとえそのなかでクルマとしての完成度が高かったり魅力にあふれていたとしても、「ターゲット層が広くない」とか「不特定多数の人に向けたクルマではない」といった場合は2位以下としています。高額なクルマも同様に考えています。繰り返しとなりますが、ID.Buzzも素晴らしいクルマであることは改めて言うまでもないでしょう。
電気自動車が素晴らしい乗り物であることは十分理解しています。ただ、現時点ではまだ友人に幅広くお勧めできる存在だとは認識していません。そのため電気自動車は配点的には低くなっています。
単純にクルマの優劣ではなく、そういった評価軸で配点しました。
フォレスターはターゲット層、クルマのパッケージング、動的性能、そして価格(高めですが昨今の水準として考えれば知り合いにお勧めできないほど高額というわけでもない)などをトータルで考えて最大の配点をしています。
今季「10ベストカー」に選ばれた10台はどれも素晴らしい出来のクルマだと思います。そのなかで、もっとも不特定多数の友人に推せるクルマがフォレスターだと考えます。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
ダイハツ/ムーヴ
12
BMW/2シリーズ グラン クーペ
10
プジョー/3008
8
ヒョンデ/インスター
6
スズキ/e ビターラ
4
日産/リーフ
2
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
1
10ベストカー全てが魅力的であるという点を最初に書いておく。とはいえ順位を付けなければならない。10位とした2シリーズであっても「トラッドなクルマ選び」という観点なら文句なしの1位である。2リッター300馬力のハイパワーエンジンをダイレクトなツインクラッチで走らせるのは楽しい。はたまた8位のリーフなども、今回10ベストに残れなかったbZ4Xの価格や航続距離を考えると、上位に入れにくいという判断になります。eビターラやID.Buzzだって基準次第でもっと高く評価していい。そんな迷いをしながら残ったのがフォレスターとクラウンエステート、プレリュードの3モデルだった。クルマの完成度からすればクラウン。楽しさだとプレリュード。雪や悪状況の中で頼もしい相棒になってくれるフォレスターと、3車3様。どのクルマを1位にしてもいいと思える。ただCOTYの判断基準の1つである「10年経った2035年に2025年を思い出せる」という意味で「スバルまでハイブリッド車を独自開発し、しかもスバルらしく悪条件下に強い後輪をダイレクト駆動する4WDシステムを採用してきた」点を少しだけ高く評価したいと思う。プレリュードは月販目標台数が200台と極めて少なく、価格を含めた対象ユーザーの数も少ないと言う点を持って3位とした。クラウンは同一プラットホーム&同一ブランドの3車種目という点が少しだけマイナス評価になりました。
スバル/フォレスター
25
トヨタ/クラウン(エステート)
18
ホンダ/プレリュード
15
ヒョンデ/インスター
12
プジョー/3008
10
ダイハツ/ムーヴ
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
日産/リーフ
4
スズキ/e ビターラ
2
BMW/2シリーズ グラン クーペ
1
期待値に対してのクルマから得られる結果を重視しながら、乗り味においては『グランドツーリング的なしっとりと動き上質さが漂う乗り味』をこの上なく好む、そんな趣味趣向を持った人が独断と偏見でつけた順位です。
スバル/フォレスター
25
日産/リーフ
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
ダイハツ/ムーヴ
12
ホンダ/プレリュード
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
プジョー/3008
6
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
4
ヒョンデ/インスター
2
スズキ/e ビターラ
1
この1年間に新発売された乗用車35台が日本カー・オブ・ザ・イヤー2025-2026のノミネート車だ。この35台はそれぞれ開発者が丹精込めて仕上げたクルマばかりで、ここから10台を選ぶ10BEST CARの選考も難しかった。
選考委員60人に選ばれた10台を1位から10位まで順位を付けるという酷な仕事もまた選考委員なのだ。さらにそれぞれに200字までのコメントを付け、この総評も書くという過去の日本カー・オブ・ザ・イヤーの投票方法としては一番タフだった。
筆者の採点基準は運転することを中心に考えて評価している。もちろん魅力的なデザインも考慮するし、価格も参考にしながら考えるが、やはりドライビングを主体にした評価になっている。
そのドライビングのテーマは楽しいかどうかが軸になる。そして運転の仕方はスムースドライビングで、同乗者に優しく、クルマにも優しく、先読みで事故の可能性を減らし、燃費もよくすること。
これがしやすいクルマでないと楽しく走れない。
別の見方をするとドライバーの意思を読み取って走ってくれるクルマが楽しいのだ。読み取るといってもクルマが勝手に動いてくれるという意味ではなく、ドライバーの小さな指示もクルマが感じて反応してくれるということ。ただし小さな指示は小さく反応することが大事。
アクセルだけでなく、ブレーキ、ハンドルも同様に丁寧な運転をすればスムースに走ってくれるクルマが好きだ。
今回1位にしたプレリュードは2年前のJMSのホンダブースにひっそりと飾られていた。今どき2ドアクーペを発売する気なのかと目を疑ったが、実際にプレリュードとして登場したわけだ。
テストコースや一般道、山道でも運転しているうちに、自在に操れるから運転が楽しいから、このままずっと運転したくなるクルマという位置付けになった。
ホンダ/プレリュード
25
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
18
BMW/2シリーズ グラン クーペ
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
プジョー/3008
10
日産/リーフ
8
ヒョンデ/インスター
6
スズキ/e ビターラ
4
スバル/フォレスター
2
ダイハツ/ムーヴ
1
基本的には走ることが楽しくなれるクルマが好きです。またそうしたクルマを推してきました。そのスタンスはいまも変わりませんが、今年の10ベスト車は、”走りの楽しさの作り手”の苦労や努力を感じることが多くありました。クルマの完成度が増し、洗練するほどに、逆にクルマの気配、存在感が薄くなっていくような気がします。そのため勝負となるのは、言い古された言葉で言えば、個性。それは、メーカーごとのDNAを新型車に反映することができるか、にかかているような気がします。数字に表れないテイストとか作り込みに、様々な場面で出会い、向かい合って、それを知るほどに本当に順位をつけがたく、苦しい思いをしました。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
15
日産/リーフ
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
スズキ/e ビターラ
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
ダイハツ/ムーヴ
4
プジョー/3008
2
ヒョンデ/インスター
1
今年度は10ベストカーすべてで順位付けをすることとなりましたが、クラスもカテゴリーも、またブランドポジションも異なった新型車10台の順位付けをすることはとても難しいことでした。
悩むことでいろいろ深く考えたり調べたりすることも増えますが、やはり一番はできるだけ長く接すること、乗ることと考えます。
そうした中では、正式発売日の関係から、日産リーフやスズキeビターラのようにクローズドコースでの試乗に留まった車種もあり、これについては知れないことが多くあると捉えた上での順位づけをしています。
1位を決めるにあたり悩んだのは、スバル・フォレスターとホンダ・プレリュードで、フォレスターはスバルにとっての最重要モデルともいうべき位置づけであり、燃費・環境性能向上のために、トヨタのTHS2をスバルの水平対向エンジンに取り入れながら、スバルらしさをどう保てるかに苦心されているのはクロストレックとも同様です。
一方、プレリュードはホンダe:HEVによるハイブリッドシステムで、いかに気持ちよく、楽しく走れるかをホンダらしい技術や考え方で具現化しています。
その中でプレリュードのようなクルマが長く作られていくためには、長期の販売台数の安定維持が重要といった点からして、価格設定に少し疑問を覚えたことが順位を決める要素となりました。
その他ではBEVの多さが時代を表してはいるといったところでしょうか。BEVは経験に技術の差が現れると捉える中では日産リーフはさすがに注ぎ込んできた感があります。早く公道で走らせてみたい、その上でこれなら上位に選んだことを多いに期待した上での9位でした。
輸入車は開発者の思いや技術面の深い話も伝わってきにくく、それこそ実車の評価が全てになりがちなのは否めません。このためどれも最低でも500km以上は乗ってみた上での選考です。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
プジョー/3008
15
ダイハツ/ムーヴ
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
ヒョンデ/インスター
8
トヨタ/クラウン(エステート)
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
日産/リーフ
2
スズキ/e ビターラ
1
売れている車、売れそうな車など数値基準だとセグメントやクラスが限定されてしまうので、人気や販売台数は評価の一要素として、走行性能やデザイン、コンセプトなどを総合的に判断し、今年「もっともインパクトの強かった車」をイヤーカーとして選出しました。
EVに関しても、日本のマーケットシェアはまだ非常に低いですが、航続距離の延長や充電時間の短縮によるユーザビリティの向上、動力源に関わらず車として魅力的かという視点で評価しました。
ホンダ/プレリュード
25
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
18
ヒョンデ/インスター
15
日産/リーフ
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
スバル/フォレスター
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
プジョー/3008
4
ダイハツ/ムーヴ
2
スズキ/e ビターラ
1
ここまで自動車技術が成熟して、かつ外部サプライヤーの技術力も高まっている今という時代に発売されるクルマ、ましてや10ベストカーに入るようなクルマは、ハードウエアのデキはどれも非常に高いレベルに達しています。もちろん、それぞれにはある程度の優劣はありますが、そのうえで近未来の日本の風景、あるいは日本人のクルマとの付き合いかたを、少しでもいい方向に変えてくれそうなクルマがCOTYに相応しいと考えます。その意味で、今回は日本の新しい高級車像を提示しているトヨタ・クラウン(エステート)を1位に選出させていただきました。
トヨタ/クラウン(エステート)
25
日産/リーフ
18
ホンダ/プレリュード
15
スバル/フォレスター
12
プジョー/3008
10
ヒョンデ/インスター
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
スズキ/e ビターラ
4
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
2
ダイハツ/ムーヴ
1
バリエーションにとんだ10台で、本当に選ぶのに苦労しました・・・
どれもこれも甲乙つけがたかったですが、結局は自分の原体験に正直になって選ばせてもらいました。
クルマ好きにとっては、結局直感が大事ってこともあるかなと!
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
25
ホンダ/プレリュード
18
ダイハツ/ムーヴ
15
スバル/フォレスター
12
日産/リーフ
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
トヨタ/クラウン(エステート)
6
プジョー/3008
4
スズキ/e ビターラ
2
ヒョンデ/インスター
1
日本の新車販売におけるシェアは2%もないのに今季の10ベストカーのうち4車種が電気自動車だ。これは何を意味しているのだろうか。メーカー/インポーターが日本市場に電気自動車を押し付けているのか、それとも我々ジャーナリストの関心がそうなのか。あるいはユーザーの潜在的な需要のあらわれなのか。ここ数年、政策に促されるかたちでメーカーがユーザーに電気自動車を押し付けるかのように提案しているようにも思えるが、ニュートラルな気持ちで接したら、電気自動車は、趣味の対象としてはともかく、実用車としては現時点の性能ですでに素晴らしい。力強く静かでスムーズという、我々が100年以上ずっと追い求めてきたものがあっさり備わっている。今はまだ電気自動車の真価を味わうことができる環境のユーザーは限られる(要するに家で充電できるかどうか)が、何かきっかけがあれば電気自動車のシェアはどーんと増えるかもしれないくらいの時期には差し掛かったのではないか。そのきっかけが電気自動車のさらなるラインアップの充実か、航続距離性能の飛躍的進化か、充電スポットの抜本的な充実かはわからない。そのどれもが必要なのかもしれない。ともあれ、今現在のようにこの先何度か踊り場に差し掛かるかもしれないが、乗用車の進化のベクトルは電化(100%電気自動車とまでは言わないが)に定まったと思う。その日がくるまで、ここ日本では、よくできたハイブリッドを推したい。今季一番よくできたハイブリッドはフォレスターだと思った。
スバル/フォレスター
25
プジョー/3008
18
ホンダ/プレリュード
15
ヒョンデ/インスター
12
日産/リーフ
10
スズキ/e ビターラ
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
トヨタ/クラウン(エステート)
4
ダイハツ/ムーヴ
2
BMW/2シリーズ グラン クーペ
1
 そもそも国産車10台、輸入車25台となった今期のノミネート車。しかもその布陣は多種多様で、選考委員の立場からすれば嬉しい悲鳴だったというべきか。いや……いうべきかどころか、記憶が確かなら実際には近年稀に見る混戦模様だったというべきで、「一体この中からどのクルマを選べというのか!?、絞れというのか!?」と、神経と睡眠時間をすり減らした……というのは、半分以上は本当のところである。
 そんな中で10ベストカーが決まり、いよいよ点数を配分する作業に。今期は多種多様だったと書いたように、10台の顔ぶれを見ると、(今風の言い方でいうと)ガチなライバル車のAかBのどちらを評価するかというような作業ではなく、各車各様の商品性、キャラクターを1台ずつ浮き彫りにしていき、その中から自分はどのクルマのどういうところを評価したいか……を投票日締め切り時間間際まで思い詰めて考えた。
 以上のようなプロセスを経て決意したのが配点のとおりだ。とくに最後まで悩み抜いたのはホンダ・プレリュードとスバル・フォレスターで、どちらもタイプは違えど、クルマの魅力の点では、これもまたガチで甲乙つけがたいクルマ同士としか思えなかった。が、取材でインタビューをさせていただいたエンジニアの方々の熱いお話とお顔が目の前に浮かぶ中、意を決して、個々のコメントの中にも書いたように「いつまでもずっと乗っていたい」と思わせられた(当初からの自分の気持ちに従い)プレリュードを推した。
ホンダ/プレリュード
25
スバル/フォレスター
18
スズキ/e ビターラ
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
日産/リーフ
10
ヒョンデ/インスター
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
プジョー/3008
4
BMW/2シリーズ グラン クーペ
2
ダイハツ/ムーヴ
1
 これは例年同じだが、10ベストカーに入っている時点で、どれも間違いなくそこに居る理由のあるクルマだ。実際、それぞれのクルマについてのコメントは200文字ではとても足りないくらい書くことがあり、いずれも何度も何度も削って無理やりそこに収めたほどだった。
 それだけに差はわずかであり、選考はとても悩ましい。結果として重視したのは、まず一番には他では得られない独自の魅力があるクルマだということ。多くのユーザーにメリットがあれば好ましいとも考えたし、世界に「日本のクルマの専門家はこれを選んだ」と胸を張ってアピールできる、ひいては「日本からはやはり目が離せない」と世界に知らしめられる選択になるかどうかも、やはり頭の片隅に入れていた次第だ。
 1位に選んだのは、スバル フォレスター。スバルが長年磨き続けてきた価値をあらゆる面で一段上のレベルに押し上げ、とりわけ水平対向エンジンについて、電動化によってその魅力を改めて開花させた、まさに他には出来ないクルマの筆頭だと評価した。
 ハイブリッドの旨味を活かしながらホンダらしいスポーツスペシャルティカーの姿を描き出したプレリュード、培ってきたBEVに関する知見を総動員して一気に実力を引き上げてきた日産リーフなども、動機はほぼ共通と言っていい。正直、いずれも甲乙つけ難く、断腸の思いで順位をつけた。
 ここまで配点の難しさを感じたCOTYは正直に言って久しぶりかもしれない。苦しく悩ましい選考を、しかし大いに楽しんだ。 
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
日産/リーフ
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
プジョー/3008
8
ヒョンデ/インスター
6
ダイハツ/ムーヴ
4
BMW/2シリーズ グラン クーペ
2
スズキ/e ビターラ
1
今シーズンは例年以上に豊作といえる1年だったと思う。現に僕の中での“今年の1台”は10ベストに残ることもできなかった。が、さりとてそれに疑問を抱くこともなく、10ベストに残ったクルマたちはいずれもそれぞれの分野で素晴らしい乗り味を見せるモデルばかり。何らかのカタチでモーターが介在してるモデルが多いけど、パワートレーンの種類もバラバラだ。

そうした中で僕が“いちばん”に選んだのがヒョンデ・インスターだったのは、自分でもちょっと意外だった。シンプルに走りの楽しさだけ考えたらほかに“いちばん”の候補は何台かあるのだけど、このクルマを自分の暮らしの中にあてはめたら? と考えて試してみたときの楽しさが勝ったのだ。

今や昔のようにガソリンをバンバン爆発させてサウンドや振動に酔い痴れるような楽しみ方は、なかなかできなくなった。が、ホンダ・プレリュードのS+Shiftの様な擬似的システムあり、スバル・フォレスターのような元々の持ち味を熟成・昇華させるようなモデルあり……と、自動車メーカーはあの手この手で“クルマを走らせる楽しさや気持ちよさ”、そして“クルマと暮らす楽しさ”をカタチにすべく奮闘してくれてるのだな、と感じられた。それが今シーズンを通しての、個人的に嬉しかったこと、である。
ヒョンデ/インスター
25
スバル/フォレスター
18
ホンダ/プレリュード
15
BMW/2シリーズ グラン クーペ
12
プジョー/3008
10
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
8
トヨタ/クラウン(エステート)
6
ダイハツ/ムーヴ
4
日産/リーフ
2
スズキ/e ビターラ
1
今回は偶然にSUBARUとBMWがCOTYの2トップとなった。一位のSUBARUは徹底した安全性にこだわる。そこが差別化の源流。また、二位のBMWは走る楽しさをエンジン横置きでも実現している。アメリカではSUBARUをスービー、BMWをビーマーというニックネイムがつけられ、クルマ好きから敬愛されている。きっと両メーカーにはユーザーに愛されるべきサムシングがあるのだろう。ところで、10ベストはどれも個性的で、差別化されている。全体的には4台のBEVと6台のICE&HEV車がラインアップ。輸入車は4台が10ベスト入りだ。生産国を見ると日本、韓国、インドと多様。もはやメイド・インではなく、メイド・バイの時代に突入した。さらに、今後はA~BセグメントのBEVの競争も激化しそうだ。
スバル/フォレスター
25
BMW/2シリーズ グラン クーペ
18
ホンダ/プレリュード
15
ヒョンデ/インスター
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
日産/リーフ
8
ダイハツ/ムーヴ
6
プジョー/3008
4
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
2
スズキ/e ビターラ
1
2025-2026の日本カー・オブ・ザ・イヤーに〈スバル・フォレスター〉を1位に選ばせていただきました。日本全国、あらゆるシーンでおすすめできる一台であり、新型フォレスターはニューモデルらしく磨きがかかっています。誰にとっても運転しやすく、実用性の高いパッケージングと高い安全性が最大の魅力です。エンジニアリング先行になりがちなスバル車の中でも、デザインに重点が置れたプロダクトであり、フォレスターの長い歴史とブランドとしての積み重ねを感じさせます。

〈VW・ID.BUZZ〉を2位とさせていただきました。自動車からモビリティへと移行していく中で、どこか味気なくなりがちな乗り物の世界に彩りをもたらしてくれる素質があります。今後、AI技術の発達に伴い、〈ID.BUZZ〉のようなアイコンは、ファミリーカーとして家族の一員になり得たり、社用車としてチームの一員になり得る存在として、モビリティに求められる役割が広がることを予感させる一台です。

3位には〈ホンダ・プレリュード〉とさせていただきました。あくまで乗用車でありながら単なる移動手段でなく「ドライブすること」にフォーカスした車が新車で手に入ることは非常に素晴らしいことと思えます。ハイエンドなスポーツカーでなくとも、ホンダが培ってきたエンジニアリングによって、日本の道路事情や環境下でも運転の楽しさをあらためて気づかせてくれる、希少な一台だといえます。
スバル/フォレスター
25
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
18
ホンダ/プレリュード
15
日産/リーフ
12
スズキ/e ビターラ
10
ヒョンデ/インスター
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
トヨタ/クラウン(エステート)
4
ダイハツ/ムーヴ
2
プジョー/3008
1
今年は10ベストの選考からすでに頭を大きく悩ませた。従来までは日本車と輸入車(欧州中心)のジャンルから選ぶことで順当な選択をしやすかった。しかし、今年は輸入車のなかにEVに代表されるアジアンカーや、右ハンドルを採用し完成度の高いアメリカ車が投入され、日本車、輸入車に加えて、EV先進国等が加わるなど、混戦模様を極めた。残念ながら私が10ベストに選んだBYDとGMのEVが選から漏れてしまったことで、世界的視点からのカー・オブ・ザ・イヤーとはならなかった半面、配点をすることに対しては少しだけ肩の荷が下りたことも事実。そんななかでのイヤーカー選びだったことで、走りの本質とコンセプトに対していかに達成度が高いか、そして、社会情勢に即しているかなど、従来同様の視点から評価をした。結果、環境性能にしっかりと対応しつつも、メーカーの持つこだわりと、そのクルマが持つ本質への追究をいかに妥協なく極めたかを真摯に見極めフォレスターを選んだ。ストロングハイブリッドを手に入れたことで、これまで燃費性能に厳しい評価が下されていたスバルにとっては千載一遇の巻き返しのチャンスに違いなかった。しかし、一方でスバルには走りに対する熱い想いもある。燃費に特化するのではなく、燃費向上代をフェアに走りの性能へ振り分け、その熱い想いにもしっかりとフィットさせてきた。同クラスのSUVハイブリッドに比較すると燃費性能にやや見劣りするものの、スバルに求めるもの、求められるものは熱い想いに対する付加価値に違いない。ラバーバンドフィールと酷評された先代CVTから大きく進化しレスポンスと力強さを身につけたのがその証左だ。そして、一時は廃止が噂された1.8Lターボモデルではさらに走りを極めており、私の心を掴んだのである。
スバル/フォレスター
25
トヨタ/クラウン(エステート)
18
ホンダ/プレリュード
15
プジョー/3008
12
BMW/2シリーズ グラン クーペ
10
スズキ/e ビターラ
8
日産/リーフ
6
ヒョンデ/インスター
4
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
2
ダイハツ/ムーヴ
1
 歴代の名前を引き継いで進化したモデルもあれば、完全なブランニューモデルもあり、かつての名前を復活させたモデルもある。名称こそ違うが、かつて人気を博したモデルのイメージを受け継いだモデルもある。お客様に喜んでもらいたい、楽しんでもらいたい、役に立ててもらいたいという思いは共通しながらも、各メーカー、各ブランド、各開発陣が考え、議論し、悩み抜いた末に商品化に至ったことは想像に難くない。各メーカー、インポーターの方々のクルマづくりに懸ける思いを聞くにつれ、「そこまで考えてくれているのか」と感心させられることしきりだった。クルマづくりに対する思いの強さ、深さに優劣はないと感じている。
 日本カー・オブ・ザ・イヤー2025-2026は、何年か後で振り返ったときに「2025年は○○の年だったね」と振り返るにふさわしいクルマとの基準で選んだ。ホンダ・プレリュードは単に車名が復活しただけでなく、2025年の段階での、そして今後出てくるホンダ車の高い完成度を予見させるような、たくさんの「良さ」が詰まった1台に感じられる。開発陣みんなの気持ちをひとつにまとめる指揮者のような役割を担う開発責任者がいて、それぞれの演奏者(技術者)がオーケストラの目指す音の方向性を理解しつつ、自らのベストを尽くし、「もっと良くしたい」と知恵を絞って開発した。車両運動性能面で定評のあるシビック・タイプRのシャシーに、効率と意のままの走りを高い次元で両立したe:HEVを組み合わせている。プレリュードは、走り始めたとたんに「いいクルマ」だと実感する。そして、走り続けるほどに「もっと走りたい」と思わせる。出力を追い求めるだけがスポーツカー開発の方向性ではないことをプレリュードは教えてくれる。パワーを使い切りながら走ることの、なんと気持ちいいことか。近年まれに見る傑作だ。
ホンダ/プレリュード
25
スバル/フォレスター
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
日産/リーフ
12
ダイハツ/ムーヴ
10
スズキ/e ビターラ
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
ヒョンデ/インスター
4
プジョー/3008
2
BMW/2シリーズ グラン クーペ
1
どのモデルも高く評価できるポイントを持っており、順位をつけるのは難しい。トップにしたフォレスターは、顧客のニーズに正確に回答することと、期待値を裏切らない回答をしている点で総合的に高ポイントが多く、25点を入れました。他のモデルもすべて高評価できます。
スバル/フォレスター
25
ヒョンデ/インスター
18
ホンダ/プレリュード
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
ダイハツ/ムーヴ
10
プジョー/3008
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
日産/リーフ
2
スズキ/e ビターラ
1
BEV、PHEV、S-HEV、M-HEVと、10ベストカーすべてが電動化されているところに時代の流れを改めて感じました。機構的な進化もそうですが、空力を考慮しつつデザイン的にもバリエーションが増え、またカテゴリー的にもそれぞれの個性が打ち出されて、クルマ好きとしてはまた楽しみが増えそうな、期待感を再び持てるような流れになってきたことが喜ばしいです。今後の新技術や、驚かされるような新デザイン、思わずポンッ!と膝を打ってしまいそうな目の付け所等々、電動化されたからこそできたことが盛り込まれることを、今後も期待し続けたいと思います。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
スズキ/e ビターラ
15
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
12
プジョー/3008
10
ダイハツ/ムーヴ
8
トヨタ/クラウン(エステート)
6
ヒョンデ/インスター
4
BMW/2シリーズ グラン クーペ
2
日産/リーフ
1
エンジン時代から電動化時代への過渡期ということもあってか、昔のような「大物新車」が出にくくなったと、ここ数年感じていた。しかし今年は比較的キャラクターに富んだ「役者」が集まり、デザイン面でも、テクノロジーの面でもバラエティに富んでいるように思う。実力派ぞろいで選考に当たっては苦労した。クルマは楽しいと改めて感じた年だった。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
スズキ/e ビターラ
15
日産/リーフ
12
ダイハツ/ムーヴ
10
ヒョンデ/インスター
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
トヨタ/クラウン(エステート)
4
プジョー/3008
2
BMW/2シリーズ グラン クーペ
1
今回の10BESTはどの車も優秀で順位づけが難しい中、日本の環境にはハイブリッドが最適だと感じた。プレリュードは内燃機を発電中心に用い、基本はモーター走行、高速のみエンジン駆動と“良いとこ取り”の設計で、充電不要で電動走行が楽しめる。ステアリングはシャープながら扱いやすく、回生感も抑えられ、電動車らしさを過度に感じさせない。乗り心地・操舵感・レスポンスの調和が非常に良く、街中を気持ちよく走れる。遊び心あるギミックも備え、デザイン・走り・利便性すべてに魅力が詰まった、運転が心から楽しい一台。
ホンダ/プレリュード
25
トヨタ/クラウン(エステート)
18
BMW/2シリーズ グラン クーペ
15
日産/リーフ
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
ヒョンデ/インスター
8
プジョー/3008
6
ダイハツ/ムーヴ
4
スズキ/e ビターラ
2
スバル/フォレスター
1
全体として、ことしは新型車の「豊作」の年だったと感じる。国内メーカーが多くの魅力的な新型車を投入しただけでなく、輸入車メーカーも注目される新型車を多く発売し、10ベストカーに絞り込む段階で、泣く泣く候補から落とした車種も一つや二つではない。残った10ベストカーの中で何をカー・オブ・ザ・イヤーに選ぶかも非常に迷ったが、最終的に、クルマとしての完成度に加え、初採用の技術を多く搭載し、さらに遅れていると言われる国内の電動化の起爆剤となりうる魅力的なモデルとして今回は日産の「リーフ」を選んだ。
日産/リーフ
25
ホンダ/プレリュード
18
プジョー/3008
15
BMW/2シリーズ グラン クーペ
12
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
10
スズキ/e ビターラ
8
スバル/フォレスター
6
トヨタ/クラウン(エステート)
4
ヒョンデ/インスター
2
ダイハツ/ムーヴ
1
日本車、輸入車、ICE車、EVとバラエティに富んだ10台が残ったので、順位づけにも大いに迷ったが、自分の直感を大事にして投票させてもらった。クルマはまだまだ新しい挑戦ができると感じさせてくれたのは大いなる収穫。これからもクルマ好きやクルマが必要な人の役に立ちながら楽しませて欲しい。
ホンダ/プレリュード
25
ヒョンデ/インスター
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
スズキ/e ビターラ
12
日産/リーフ
10
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
8
プジョー/3008
6
スバル/フォレスター
4
BMW/2シリーズ グラン クーペ
2
ダイハツ/ムーヴ
1
10ベスト中9台が電動車(フォレスターと2シリーズ グランクーペはガソリンエンジンも設定)で、そのうち4台はBEV。電動化時代を見据えた商品が出揃ったなかからのイヤーカー選出となった。現在、BEV市場は世界的に減速モードに入っているものの、BEVの商品自体は最新世代の登場で一充電走行距離や充電性能が確実に向上している。充電のインフラ整備については自動車メーカーの努力だけでは進まないが、クルマの性能については各車がBEVを求めるユーザーの期待をほぼ満足させる実力を備えると言っていい。一方、電動化の当面の現実策として魅力が再認識されているHVも続々登場。イヤーカーの有力候補に挙げられるフォレスターとプレリュードは、ともにストロングタイプのHVだ。しかし、開発コンセプトもメカニズムも対照的。それだけに両車は比較が難しく、どちらが上をいく結果になってもおかしくない商品の魅力を備えている。また、今年はHVが欧州勢にいっそう拡大した点もトピック。そして、日本の軽自動車も時代とともに実力を高めている。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
日産/リーフ
15
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
プジョー/3008
6
ヒョンデ/インスター
4
スズキ/e ビターラ
2
ダイハツ/ムーヴ
1
今回の10ベスト車はBEV、PHV、HV、ICEと全てのパワートレインが出揃い、どの車も個性的で魅力があった。その中から最も高い点を配したのはフォレスターで、ユーザーが最も受け入れ易く、安心して走れる完成度と走行安定性、実用性、コストバリューを備えていることを重視した。フォレスターS:HEVは先進性を追うのではなく、実直な車作りとユーザーニーズを見事に捉え、現代のニーズに見事にマッチしたものとした。真に使い勝手がよく、安心して付き合っていける車として、本年を代表する価値ある車であったと言える。
スバル/フォレスター
25
トヨタ/クラウン(エステート)
18
ホンダ/プレリュード
15
日産/リーフ
12
プジョー/3008
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
スズキ/e ビターラ
4
ダイハツ/ムーヴ
2
ヒョンデ/インスター
1
ツブ揃いの年だった。まずは10ベストを選ぶことさえ難しかったのだから、袖ヶ浦に集結したモデルたちはひと通り”専門家のお墨付き”、すべてオススメモデルであると言っていい(裏を返せばそれ以外にも良いクルマは何台かあったので、シャドウCOTYも見せたいくらいだ)。
 個人的には最後までプレリュード、フォレスター、クラウンエステートで悩んだが、元来の”最小ドア枚数”好きが、街中から専用道、ワインディング、そしてミニサーキットでと、最も気分良くドライブできたモデルということでプレリュードを1位に据えた。還暦を迎えた老夫婦が旅先で、例えば北海道の空港から支笏湖を目指して走り出すようなシチュエーションにピッタリな一台だと思う。
 2位と3位はほとんど差がなかった。パワートレーンの違いによってモデルの個性が変わってしまうという点でもほとんど同じ評価のクラウンエステートとフォレスターだったが、モデルとしての個性を持ちうるパワートレーンでより強く表現したクラウンを2位とした。
 フォレスターはデザインとストロングハイブリッドという2つの強力な魅力を得てスバルの主役モデルとなったが、肝心のストロングハイブリッドにスバル味がさほどなく、それでいて燃費も驚くほど良いとはいえない(スバリストはそう思わないかもしれないが!)点が最後まで引っかかった。加えてインテリアデザインの野放図さも気になった点だ。
 トップ3を日本車が占める。私にとっては近年ないことだったが、それだけ魅力的な国産車が増えているということだろう。加えて有名どころの輸入ブランドがグローバル(もしくは巨大)市場を意識するあまり、日本人にとって「なんとしてでも欲しい」と思わせる力を失いつつあるようにも思う。走りはともかくデザイン面での迷いが顕著だ。来年以降、輸入ブランドの巻き返しに是非とも期待したい。
ホンダ/プレリュード
25
トヨタ/クラウン(エステート)
18
スバル/フォレスター
15
プジョー/3008
12
日産/リーフ
10
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
ダイハツ/ムーヴ
4
ヒョンデ/インスター
2
スズキ/e ビターラ
1
「価格に対する感動や驚きはあるか?」「その価格を出してどれだけ幸せになれるか?」これらを主軸として選考させていただきました。これらの主軸をベースに次いで動的質感や走行性能を加味してきましたが、そういった総合評価の中でフォレスターは個別コメントにも書いたように新規ファンや既存ファン、多くの人が嬉しい進化をしながら実質的な値上げ幅が少ないことが最も高い点数を投票させていただく理由となりました。

ムーヴも同じく、軽自動車ユーザーに寄り添った厳選した装備内容で価格を抑えながら、電動スライドドアをリーズナブルに提供できたことが高評価のポイントです。 プレリュードに関しては価格だけを見てしまうと割高感がありましたが、実際に乗ってみるとこれまでになかった新しい世界観をしっかりと創造していて、その金額を出すだけの価値があると感じられるモデルでした。

総評ということで、1台1台を振り返ると長くなってしまいますが、思えば10ベスト車の選考からとても悩んだのを覚えています。悩んだ時に国産車、インポートカーと入り混じる中で「日本のユーザーがその価格を出すときに幸せなれるか?」と今一度考え直して選考させていただきました。立ち止まって考えなおし、投票上位とさせて頂いたのがインスターです。動的質感で若干気になる点はありましたが、個別コメントにも書いたようにコンパクトなサイズとV2H・V2Lの装備が「日本」カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員として評価したいと思わせてくれたポイントでした。

冒頭でお伝えさせて頂いた選考基準で考えると価格はもちろん、質感や走行性能、世界観、そして日本ユーザーが望むであろう装備を有しているか否か、といった部分もかなり重要でした。これらの要素を総合評価させて頂き、投票いたしました。
スバル/フォレスター
25
ダイハツ/ムーヴ
18
ホンダ/プレリュード
15
日産/リーフ
12
ヒョンデ/インスター
10
トヨタ/クラウン(エステート)
8
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
スズキ/e ビターラ
2
プジョー/3008
1
 今回の日本カー・オブ・ザ・イヤーでは、走りで圧倒的な優位に立つモデルがなかったように感じています。技術的にも、ポルシェのT-Hybridやステランティスの各ブランドとアウディから投入されたモーターで走れるマイルドHVなど、注目できるシステムが日本メーカーからは投入されませんでした。
 ただ、エクステリアやインテリアのデザインと質感では日本車の位置づけが復権しつつあるように思います。ホンダのプレリュードや日産のリーフがその好例です。10ベストには残りませんでしたが、日産のルークスは軽自動車では群を抜くレベルの達しているのではないでしょうか。
スバル/フォレスター
25
日産/リーフ
18
ホンダ/プレリュード
15
プジョー/3008
12
スズキ/e ビターラ
10
ヒョンデ/インスター
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
4
トヨタ/クラウン(エステート)
2
ダイハツ/ムーヴ
1
 革新的な走りがあるか否かを中心にクルマを見ているのだが、その中で特に心に刺さったのが今年はプレリュードだった。シビック・タイプR譲りのシャシーを公道に合わせると、これほどまでに贅沢な乗り味になるのかと感心した。それだけでなく、ハイブリッド化に伴いリアの低い位置にバッテリーを備えたことも効いているのだろう。FFながらもアジャイルハンドリングアシストなどを使い、安定しながら爽快なハンドリングマシンに仕立てたところが驚きだ。またS+Shiftなどの新たなる試みも本当に楽しめる。公道をそれほどペースを上げずに走って楽しい、そんなところが魅力的だ。それ以外のクルマについては個別のコメントをご覧いただきたい。
 近年、どのクルマを選んだとしても良いクルマばかり……、なんて話をたまに耳にすることがある。たしかにそれも一理あるとは思うが、実のところはそう単純じゃないと思える事象が再び多くなってきているように感じる。
 航続可能距離、燃費、グランドクリアランスなど、あらゆる数値が売りになる昨今。それを追い求めるがためにどこかに無理がかかっていることがある。性能が出なければ最後はタイヤに頼めとばかりに、転がり抵抗、通過騒音、静粛性、悪路走破性重視で、ウエットグリップをはじめとする安定性を疎かにしているクルマがあり残念だ。EVをはじめ、クルマが重くなって行く傾向があるから、タイヤだけはケチらないで欲しい。
 革新的な走りや航続可能距離をはじめとするウリ文句は、やはり安全性がしっかりと担保された上でやっていただけたら幸いだ。「日本仕様はこのタイヤであっちは違うんですよ」とか「コストの問題もあってこのインチはあのクルマのものをそのままもってきたんですよ」という話はもう終わりにして欲しい。アベレージスピードが低いとはいえ、日本にだって危ないところは数多あるのだから……。
ホンダ/プレリュード
25
トヨタ/クラウン(エステート)
18
ヒョンデ/インスター
15
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
12
BMW/2シリーズ グラン クーペ
10
ダイハツ/ムーヴ
8
日産/リーフ
6
プジョー/3008
4
スバル/フォレスター
2
スズキ/e ビターラ
1
スバル・フォレスターとホンダ・プレリュードでどちらをトップ投票するか、かなり悩みました。車好きに届けたい、完璧なまでのハードウェアと、脳みそを刺激するフィーリングに拘ったソフトウェアを持つプレリュード。結果は私が買いたい、運転して山奥のキャンプ場に行きたい、と運転した瞬間に思ったスバルのフォレスターに軍配が上がりました。他にもEVと内燃機構車両が入り混じったトップ10は、時代を反映する素晴らしい車が並び、試乗、投票できる立場であることを光栄に思います。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
日産/リーフ
15
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
12
BMW/2シリーズ グラン クーペ
10
プジョー/3008
8
ヒョンデ/インスター
6
トヨタ/クラウン(エステート)
4
ダイハツ/ムーヴ
2
スズキ/e ビターラ
1
ストロングハイブリッドに生まれ変わったフォレスターを今回、一番高く評価します。つまり、新型フォレスターは安全性、効率性、アイサイトを備えた高い安全性、オフロードとオンロードの走破性、そして日常の使い勝手をバランス良く備えており、ファミリー層、冒険家、そして信頼性と汎用性に優れたSUVを求めるあらゆる人にとって、頼りになるオールラウンダーと言えるだろう。
パフォーマンス面では、2.5L水平対向エンジンを搭載したパワフルなハイブリッド、またはよりパワフルな1.8Lターボエンジンと4WDの組み合わせが、オンかオフロードでも楽しい。
ストロングハイブリッドで、ついに問題だった燃費を解決している。また、スバルの有名な4WDは、高速道路でも荒れた路面でも、トラクションと安定性を損なうことなく優れた燃費性能を実現した。
実用性に関しては、フォレスターは60/40分割可倒式リアシートによる多用途のラゲッジスペース、ハンズフリーパワーテールゲートなどのスマートなユーティリティ機能、そして路面の凹凸を滑らかに吸収する剛性と軽量性を兼ね備えたボディ構造を備え、車内は快適な乗り心地で、特に良好な視界を高く評価する。
スバル/フォレスター
25
BMW/2シリーズ グラン クーペ
18
ホンダ/プレリュード
15
日産/リーフ
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
スズキ/e ビターラ
8
ヒョンデ/インスター
6
プジョー/3008
4
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
2
ダイハツ/ムーヴ
1
そもそも別々のジャンルのクルマですし、スポーティカーとSUVとEVとセダンなどが交りあう中で、一番を決めるのは難しい。特に今年はそう感じました。なので、自分の中で各ジャンルの1番を決めて、その中から自分の趣向とのマッチングで決めさせてもらっています。その趣向性も時々で変わるので、メーカーには申し訳ないが、色々なクルマを色々な見解で評価させてもらうのがCOTYだと勝手に解釈して、何日も悩みながら順位を付けさせていただきました。結果、自分が運転していて楽しい部門が最上位に来ることになり、「ホンダ プレリュード」を選ばせていただきました。このクルマはS+シフトを含めたモード切替でクルマの表情が変わることと、強靭な足回りやフルブレーキングの時の姿勢など、走り好きにはたまらない要素を沢山もっています。対して、自分の実用車部門1位だった「スバル フォレスター」は、高い安全性能や見切りの良さ、悪路や雪道での安定した走行性能、静粛性の高さ、荷室の大きさなど、なんにでも使える万能車が欲しい人に、胸を張っておススメできるクルマでした。他にもEVの世界では「日産リーフ」や「ヒョンデ インスター」、「スズキ eビターラ」はどれも僅差で、買う人それぞれの価値観で見れば損しないクルマだし、デザイン性では日本のクルマにはない輝きを「フォルクスワーゲン ID.BUZZ」や「プジョー 3008」で感じました。高級感は「トヨタ クラウン エステート」が突出していたし、軽自動車のコストパフォーマンスの高さでいくと「ダイハツ ムーヴ」は間違いなくお買い得です。さらに小柄なセダンが欲しいなら「BMW 2シリーズ グランクーペ」は間違いのない選択。ということで、毎年COTYの10ベストカーはどれもおススメできるクルマなのです。
ホンダ/プレリュード
25
スバル/フォレスター
18
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
15
日産/リーフ
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
ヒョンデ/インスター
6
ダイハツ/ムーヴ
4
プジョー/3008
2
スズキ/e ビターラ
1
多くのノミネート車の中から選ばれた今年のトップ10台のうち、私が最も秀でたモデルだと考えたのは『ホンダ プレリュード』。少量生産は乗れる人が限られるため、選ぶべきか大いに迷ったが、いざハンドルを握って走り出すと、モータードライブを活かした滑らかで快適な走りを披露。一方で、SPORTモードにして、S+SHIFTのスイッチをオンにするや否や、意のままに駆け抜ける走りが私の心を躍らせ、理性では語り尽くせない充実感をもたらしてくれた。グライダーをテーマに企画したユニークな発想、その実現を支えた技術、走行性能を磨きあげた点にホンダの底力を感じた。先行きが見通せない変革の時代。このクルマにはブランドの価値を次世代に繋げるヒントが備わっていると思う。
ホンダ/プレリュード
25
日産/リーフ
18
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
15
ダイハツ/ムーヴ
12
スバル/フォレスター
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
トヨタ/クラウン(エステート)
6
プジョー/3008
4
ヒョンデ/インスター
2
スズキ/e ビターラ
1
10ベストカーはどれも誰にも勧められるクルマたちです。(とはいえ、それは用途によって、ですが)今回の物差しは3つと半分くらい用意しなければなりませんでした。毎回書きますが、意義のあるクルマ、というのが僕の選考基準ですが、今回は少し違いました。歴史をどう残すか、という気持が勝ったように思います。
ホンダ/プレリュード
25
日産/リーフ
18
ヒョンデ/インスター
15
スズキ/e ビターラ
12
スバル/フォレスター
10
プジョー/3008
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
4
ダイハツ/ムーヴ
2
トヨタ/クラウン(エステート)
1
全てのモデルを通してナンバー付きの販売モデルで評価をしたいことが本音です。量産モデルをプロトタイプで評価するのはナンセンスなのではないでしょうか。おそらく販売モデルであってもさほど変わりはないでしょうが、量産における生産ライン精度も評価の一つといえます。スズキeビターラを公道で乗れなかったことで公平な得点がつけられなかったことは携わったエンジニアの方々にはとても申し訳ない気持ちです。日産リーフも同様です。プロトタイプのモデルとしては非常に良かったです。どのモデル共に同様のコンディションで試乗してジャッジしたいですね。私が付けた順位のそれぞれのモデルについては上位3位まで拮抗していたのは言うまでもありません。そのなかでも臆することなく新しい提案をしたホンダプレリュードの完成度は高かったです。300㎞のロングドライブも快適ですしワインディングのハンドリングもスタビリティが高く本気のスポーツモデルと甲乙つけがたいセッティングになっています。またボディのパッケージングも大きくもなく扱いやすいです。左右エンジンフードの盛り上がりもいい感じで感覚が掴みやすいです。フォレスターは力強い装いとは別に乗り味は大人の深みがあり、滑りやすい路面での安定感はさすがとしか言いようがありません。特にストロングハイブリッドモデルオススメです。BMW2シリーズグランクーペはあらゆる質感の高さに驚かせられ得ました。奥深いサスペンションとハンドリングは世界がベンチマークするだけはあります。
ホンダ/プレリュード
25
スバル/フォレスター
18
BMW/2シリーズ グラン クーペ
15
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
プジョー/3008
8
ダイハツ/ムーヴ
6
ヒョンデ/インスター
4
スズキ/e ビターラ
2
日産/リーフ
1
 10台のうち4台がBEVで、純粋なガソリン車は軽自動車のダイハツ・ムーヴだけという、電動化時代を色濃く映した10台になったと思います。
 もはや電動化技術が当たり前のものとなり、さまざまな方向性が見られるようになった今、それをどうユーザーのために活用しているのかが興味深いところです。
 選考において大切にしたのは、「ワクワク」「挑戦」「満足感」の3つが感じられるかどうか。1位に推したホンダ・プレリュードは、この3つがすべてダントツでした。このままずっと乗っていたいと感じたほどで、乗ってワクワクしただけでなく、新たなハイブリッドの可能性を見せてくれたことで今後の電動車への期待もふくらみました。
 トヨタ・クラウンエステートも最後まで悩んだ末の2位ですが、70周年の重みを背負いつつ新たなクラウンに挑戦して実現した懐の深さ、後席への優しさといったところに感銘を受けました。
 インスターやID.Buzzなど独自の世界観が楽しいモデルも多く、手に入れたらきっと毎日がもっと豊かになると想像させてくれる10台が揃ったと思っています。
ホンダ/プレリュード
25
トヨタ/クラウン(エステート)
18
ヒョンデ/インスター
15
スバル/フォレスター
12
ダイハツ/ムーヴ
10
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
8
日産/リーフ
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
スズキ/e ビターラ
2
プジョー/3008
1
今回EVが4台も10ベスト入りしたことには、時代の流れを感じます。しかし各メーカーともにその立ち位置は別々であり、まだEV時代が到来したとは言い切れません。生産車だけでなく、ディーラーのインフラも含めてその市場は整っていくはずです。
そんないまを支えるのは、間違いなくハイブリッドです。もはやEVに迫る静粛性と優しい乗り味があり、だからこそ動的性能やシャシー性能に個性を発揮しようと努力している状況が今回も多く見受けられました。

そんな中にあって、ダイハツ ムーブとBMW2シリーズ グランクーペが高い評価を得たことも、“今”を表していると思います。

私がこの日本カー・オブ・ザ・イヤーで大切にしているのは、ユーザーが一台のクルマを選んだときに得られる感動です。それを性能のひとつとして加え、真のコスト・パフォーマンスを追求した結果、フォレスターを選びます。
スバル/フォレスター
25
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
BMW/2シリーズ グラン クーペ
12
ホンダ/プレリュード
10
ダイハツ/ムーヴ
8
ヒョンデ/インスター
6
プジョー/3008
4
日産/リーフ
2
スズキ/e ビターラ
1
今年のカー・オブ・ザ・イヤーを一言で言うと「多様性」です。様々な価格帯、様々なボディサイズ、様々なカテゴリー、様々なパワートレインを持つ10台を評価するのはとても難しく、採点は例年以上に悩みに悩みましたが、逆にユーザーにとっては様々な選択肢がある時代に戻ったように感じています。選考はいつもの車両評価と同じで、作り手の想いと乗り手の想いがリンクしているクルマを、感情的にならず、でも理性的でもないフラットな評価で採点しました。
スバル/フォレスター
25
日産/リーフ
18
ヒョンデ/インスター
15
トヨタ/クラウン(エステート)
12
ホンダ/プレリュード
10
BMW/2シリーズ グラン クーペ
8
スズキ/e ビターラ
6
プジョー/3008
4
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
2
ダイハツ/ムーヴ
1
今回も「私(I)のクルマ選び」ではなく、「私たち(We)のクルマ選び」という「みんなが幸せになれるクルマ」という目線で選びました!今年は、まさに’クルマがどこに向かうのか?’という時代の転換点を象徴するラインナップだと思います。使い勝手の良さ、快適性、走りの良さは当たり前。そこに「未来への答え」をどう示すかが問われた1年だったように思います。今年、登場したクルマのラインナップは幅広く、選考には苦労しました。「クルマが生活の中でどう存在するか」を重要視し、技術や話題性はもちろん大切ですが、最終的には毎日乗って心地いいかどうか。その意味で、ユーザー視点に寄り添いながら、未来を見据えた2025年らしいクルマを高く評価いたしました。
スバル/フォレスター
25
ホンダ/プレリュード
18
トヨタ/クラウン(エステート)
15
ヒョンデ/インスター
12
スズキ/e ビターラ
10
ダイハツ/ムーヴ
8
BMW/2シリーズ グラン クーペ
6
日産/リーフ
4
プジョー/3008
2
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
1
今年は、価格を含めた「商品力」について考えさせられる選考でした。個人的には、商品力とはその価格に対するバリューが妥当か高いか低いかで判断するものだと考えています。価格が高くても期待以上の性能や機能やデザインや存在意義が伴っていれば商品力の高いクルマであり、それがフォルクスワーゲンID.Buzzを選んだ理由のひとつでもあります。いっぽうで、150万円以下で両側スライドドアを成立させたダイハツ・ムーブも商品力は極めて高いと思っています。クルマの価格は全般的に高騰傾向にあります。その主たる要因は為替や世界情勢の不安定などで、もはや自動車メーカーだけではどうにもならないところまで来ています。買いたくても高くて買えない、売りたいけど高くて売れないという、誰も得をしない現状はしばらく続いてしまうかもしれません。ただ、もしそういった要因が消滅する時が訪れたなら、自動車メーカーにはあらためて価格の適正化(つまり値下げ)を積極的に行って欲しいと願っています。
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
25
ダイハツ/ムーヴ
18
スバル/フォレスター
15
BMW/2シリーズ グラン クーペ
12
ホンダ/プレリュード
10
日産/リーフ
8
トヨタ/クラウン(エステート)
6
ヒョンデ/インスター
4
スズキ/e ビターラ
2
プジョー/3008
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 2025年は、いまひとつ新型車の決め手に欠ける年だったと思う。多くの日本のユーザーが「待ってました!」と喜ぶ車種が少なかった。しかし環境対応では注目できた。フォレスターはストロングハイブリッドのS:HEVで優れた走行性能を実現させ、電気自動車のリーフ、eビターラ、N-ONE e:も登場した。若い頃に憧れたプレリュードも復活して、名脇役が出そろった。そしてジャパンモビリティショー2025は、市販を前提にしたプロトタイプで大盛況だった。来年は期待できますよ!
スバル/フォレスター
25
日産/リーフ
18
ホンダ/プレリュード
15
スズキ/e ビターラ
12
トヨタ/クラウン(エステート)
10
ダイハツ/ムーヴ
8
ヒョンデ/インスター
6
BMW/2シリーズ グラン クーペ
4
プジョー/3008
2
フォルクスワーゲン/ID.Buzz
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